2 地下施設の建設・維持管理時の地質環境調査
2_2 地下施設の建設・維持管理時の地質環境調査技術
地下施設の建設・維持管理時には,地下施設が建設されることで地下深部の新たなデータが取得される一方で,地下施設の建設に伴い地質環境は人工的な擾乱を受けます。そのため,超深地層研究所計画の第2段階(研究坑道の掘削を伴う研究段階)および第3段階(研究坑道を利用した研究段階)では,第1段階で構築した地質環境モデルの妥当性確認と更新や,研究坑道掘削による人工的な擾乱の把握のため,坑道から掘削されたボーリング孔による地質環境調査を実施するとともに(2_2_1),第1段階で掘削されたボーリング孔において地下水の水圧・水質モニタリングを実施しました(2_2_2)。それらのデータに基づき,研究坑道周辺の掘削擾乱領域(2_2_3)や掘削損傷領域(2_2_4)の把握・評価を行いました。また,花崗岩中の物質移動現象の理解を深め,モデル化技術を試行するととともに(2_2_5),それらに影響を与えるコロイド・有機物・微生物の調査を行いました(2_2_6)。さらに,取得されたデータに基づき地質環境モデルを更新するとともに(2_2_7),坑道閉鎖時の環境回復現象の理解を深め(2_2_8),坑道周辺および地下施設全体を対象とした地下施設閉鎖後の回復挙動の予測解析を行いました(2_2_9,2_2_10)。
これら個々の主な成果は,各項目をご覧ください。