深地層研究計画の状況

平成27年2月の調査研究の状況

平成27年2月27日(金)更新

地震観測システムの設置状況

幌延深地層研究センターでは、地質環境の長期安定性に関する研究の一環として、深度350m調査坑道の試験坑道1(写真)と周辺(計3ヵ所、図1)に、岩盤中で生じる小さな振動を観測する地震計を設置しました。
 今回設置した地震計の観測データと既設の上幌延観測点(HDB-2、図2)の地表地震計の観測データを利用して、地震や断層活動などが地質環境に与える影響を把握する手法の開発を進めていきます。

写真 試験坑道1の設置状況

図1 350m調査坑道の地震計設置位置

図2 上幌延観測点(HDB-2)の位置図

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平成27年2月20日(金)更新

単一割れ目における物質移行試験 原位置トレーサー試験の開始

深度350m調査坑道では、天然バリア(岩盤)および人工バリア(緩衝材)中での物質の挙動を計測するための物質移行試験を実施します。その一環として、西周回坑道の北側において、数メートル規模で存在する単一割れ目を対象にボーリング孔を掘削し( 平成26年10月2日掲載記事 参照)、単一割れ目面内の水の流れ方を把握する試験を行いました。引き続き、単一割れ目面内の物質移行の様子を把握する試験として、原位置トレーサー試験を開始しました。
 図に試験のイメージを、写真1に試験の実施状況を示します。写真2は試験を行うボーリング孔で、注入孔からトレーサーを注入し、揚水孔から採水することで単一割れ目面内のトレーサーの流れや拡がり方を調べます。

*1 トレーサーとは…
 トレーサーとは、地下水の流れの方向や流れる時間などを調べるために、地下水に目印として混ぜる染料や薬品を指します。幌延深地層研究センターでは、放射性のトレーサーは使用しません。

図 坑道からの試験実施イメージ

写真1 原位置トレーサー試験の状況
(水圧、流量などの計測)

写真2 試験に使用するボーリング孔

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これまでにご紹介した調査研究の状況

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