幌延深地層研究計画は、「地上からの調査研究段階(第1段階)」、「坑道掘削(地下施設建設)時の調査研究段階(第2段階)」、「地下施設での調査研究段階(第3段階)」の3つの段階に分けて進めることとしています。現在は、研究所用地やその周辺において、地下施設の建設、第2段階および第3段階の調査研究を行っています。
このページでは、調査研究の状況をご紹介します。
令和8年9月11日(金)更新
幌延深地層研究センターでは、人材育成の一貫として、韓国のソウル国立大学の学生を対象とした技術研修を実施しています(令和8年7月17日の記事参照)。このたび、ソウル国立大学が学生向けに地層処分に関するセミナーを9月2日に開催するにあたって、JAEA職員3名がソウル国立大学(韓国ソウル市)に招待され、講演(写真1)を行いました。
セミナーでは、「日本における地層処分技術開発の現状」、「幌延深地層研究センターにおける研究開発の概要」、「地下研究施設の建設の歴史と深度500m調査坑道における研究成果」の3件の講演を実施しました。このセミナーには、学生や教員を含め約25名の参加がありました。講演後には、学生や教員から多くの質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。
セミナーの後は、幌延国際共同プロジェクト(HIP)の参加機関である、韓国原子力研究所(KAERI)*の地下研究施設や人工バリアに関する実験施設(韓国大田市)、韓国原子力公団(KORAD)**が運営する低中レベル放射性廃棄物処分場(韓国慶州市)(写真2)を訪問し、韓国の放射性廃棄物処分の現状や地層処分研究の最新情報を把握するとともに、今後のHIPにおける研究協力等について意見交換をしました。
写真1 ソウル国立大学での講演の様子
写真2 低中レベル放射性廃棄物処分場のビジターセンター
* 韓国原子力研究所(KAERI):政府出資の韓国で唯一の原子力分野全般に係る研究機関で、学際的な原子力研究開発を通じて、原子力の学術的進歩、エネルギー開発・利用の推進を目指しています。この一環として、使用済燃料の直接処分を対象とした輸送・貯蔵に係る技術開発や地下研究坑道を利用した研究開発などを進めています。
** 韓国原子力環境公団(KORAD):韓国におけるすべての放射性廃棄物の管理事業の実施を担う唯一の管理公団です。2024年12月に、江原道太白市をジェネリックな地下研究施設サイトの立地自治体として決定し、今後建設を開始する予定です。
令和8年9月4日(金)更新
令和8年8月25日、韓国・仁川で開催された国際会議「The 2026 International Conference on Geomechanics and Engineering(ICGE26)」のミニシンポジウム「Advances in Deep Geological Disposal of High-Level Radioactive Waste(高レベル放射性廃棄物の地層処分における最新の進展)」において、幌延国際共同プロジェクト(HIP)に関する研究内容とこれまでの成果の一部を発表しました。
本ミニシンポジウムは、高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する最新の研究成果や知見を共有することを目的として開催されたもので、4か国から7件の発表がありました。人工バリアや坑道埋め戻しに使用するベントナイト系材料、処分容器、地下研究施設での実証試験、国際共同研究など、幅広い研究成果が紹介されました。
幌延深地層研究センターからは、HIPのタスクBの一環として、500 m調査坑道で進めている処分坑道やピットの配置に関する原位置調査の現状や今後の計画について発表しました。今回の発表は、幌延国際共同プロジェクト(HIP)における研究内容や成果に対する理解を深めていただく良い機会となりました。
写真 口頭発表の様子
令和8年9月4日(金)更新
日本原子力学会バックエンド部会が主催する第42回バックエンド部会夏期セミナーが8月24日、25日に旭川市で開催されました。幌延深地層研究センターからは4名の講師を派遣し、約40名の参加者に対し、これまでに進めてきた調査研究の概要および幌延国際共同プロジェクト(HIP)の各タスクでの取り組み状況について、講演を行いました(写真1)。また、8月26日にはサイトツアーとして、幌延深地層研究センターの地下施設の見学が行われ、26名が参加されました(写真2)。
参加者からは、講演内容および地下施設での試験の実施状況などについて、多くの質問があり、活発な議論が行われました。
写真1 講演の様子
写真2 地下施設見学の様子