保全最適化評価手法の開発
高速炉の安全性を維持するためには、適切に設備の保全を行うことが必要です。高速炉の実用化に向けて、高速炉の特徴を最大限考慮した保全技術の開発に取り組んでいます。
高速炉は、軽水炉とは異なる特徴を有しており、適切に設備の保全を行うためには、高速炉の特徴を最大限考慮する必要があります。
例えば、原子炉冷却材に利用されるナトリウムは、融点が高いことから加圧の必要がなく、大気圧と同程度の低い圧力での運転が可能であることや、機器や配管をほとんど腐食させない等、保全の観点から優れた特徴がある一方、水が空気と反応しやすいことや、不透明である等の特徴も有しています。
このような高速炉の特徴を考慮した最適な保全を実現するために、設計における対応も含めた評価システム概念を提案し、設備の信頼性評価手法等、提案システムの実現に必要な技術開発に取り組んでいます。
評価システム
解析システム、ナレッジベースと連携し、プラントの安全目標を達成するために必要な保全内容を決定するためのシステム。
解析システム
様々な運転条件におけるプラントの健全性等を評価するシステム。
ナレッジベース
これまでに蓄積された高速炉の保全に係る情報を集約したデータベース。