各種産業における利用温度

  1. ホーム
  2. 高温ガス炉FAQ
  3. 各種産業における利用温度

2050年のカーボンニュートラル社会の実現に向けて、高温ガス炉から供給される900℃を超える高温の熱を利用した水の熱分解による水素製造が実現すれば、地球温暖化の原因である二酸化炭素を排出せずに水素をつくることが可能となり、環境問題の解決に大きく貢献することができます。

さらに、石炭のガス化・液化にも利用でき、この方面の研究開発が進展すれば、低品位の褐炭や亜炭からも、気体燃料や液体燃料が製造できるようになるので、貴重な石油の節約や硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)の発生量の削減等の環境の保全に大いに役立ちます。このほか、高温ガス炉は、エチレン製造等の化学工業や石油精製などの石油化学工業、紙パルプ製造などの製紙工業の熱源の他、海水脱塩や地域暖房にも利用できます。

これらの利用においては、プラントで消費する 電力を同時に供給する場合でも、 高温ガス炉で発生する熱の80%近くを有効に利用することができます。

各種産業における利用温度のグラフ