主な施設




〇濃縮工学施設 
 濃縮工学施設は、当初ウラン濃縮パイロットプラントと呼ばれ、遠心分離法によるウラン濃縮の実用化技術の開発を目的として建設されたもので、昭和54年に運転が開始されました。
 このプラントでは、回収ウランを使用した濃縮試験も行われ、ここで得られたウラン濃縮の研究開発成果は、ウラン濃縮原型プラントに引き継がれ、平成2年3月にプラントの運転を終了しました。
 その後、平成3年に施設名が濃縮工学施設と改められ、ウラン濃縮設備の高性能化を目指して、平成9年3月まで遠心分離機に複合材料胴を採用した実用規模カスケード装置の運用試験が行われていましたが、現在は使われていた遠心分離機などの環境に配慮した解体技術の開発などを行っています。

〇製錬転換施設 
 製錬転換施設では、ウランの製錬及び転換に関する技術開発を行ってきました。人形峠では、昭和39年より鉱石からウランを取り出す技術の開発、昭和51年からは取り出したウランを六フッ化ウランに転換する技術の開発を行い、これらの成果をもとに昭和57年から昭和62年までは回収ウランを原料として六フッ化ウランを製造する技術の開発が行われ、平成6年から平成11年までは回収ウラン利用実証試験研究が行われてきました。
 なお、この施設は製錬転換技術の開発という目的を達成して、現在はプロセス設備の解体をほぼ終了し、解体物をドラム缶等に収納し、建屋内に保管しています。

〇ウラン濃縮原型プラント 
 ウラン濃縮原型プラントは、ウラン濃縮の商業化のために遠心分離器の量産技術の開発、商業化プラントに向けての機器・設備の大型化、合理化、信頼性、経済性の面からの最適なプラント建設・運転システムの確立等の研究開発を目的としたもので、昭和63年に運転を開始しました。
 また、平成8年から回収ウラン(使用済燃料から再処理によって分離精製して回収したウラン)の再濃縮試験を行ってきましたが、当初の目的を達成したことから、平成13年をもって運転を終了しました。 これまでに生産した濃縮ウラン量は約353tUで、これは100万kw発電用原子炉1基が毎年取り替える燃料の約17基分に相当します。運転終了後は長年のウラン濃縮試験等によりプラント機器内部に付着しているウラン(滞留ウラン)を回収する技術開発を進め、平成29年3月までに、ほとんどのウランを回収しました。平成30年9月、加工事業の廃止措置計画の認可申請を原子力規制委員会へ提出、令和3年1月、同委員会より加工事業の廃止措置計画の認可が得られたことから、準備が整い次第、安全最優先とした設備解体に着手する予定です。

〇鉱山施設 
 人形峠では、昭和30年(1955年)当時の通商産業省工業技術院地質調査所によってウラン鉱床が発見されて以降、翌年から原子力機構の前身である原燃公社及び動燃事業団によって、人形峠一帯のウラン探鉱を開始しました。
 その後、採鉱及び製錬に関する技術開発を進め、昭和62年(1987年)にヒープリーチング試験の終了に伴い鉱山開発を終了しました。
 現在は、30年間にわたる技術開発を終了した鉱山施設である鉱さいたい積場などの整形・覆土による跡措置やヒープリーチング施設の解体処理などについて、鉱山施設の跡措置の長期的な安全性に関する技術開発を行いながら進めるとともに、捨石たい積場などの管理を行っています。