所長あいさつ


                        
             人形峠環境技術センター所長 藤 原 孝 治

 人形峠は、岡山県北部の鏡野町と鳥取県中部の三朝町にまたがる峠で、1955年11月に我が国で初めてウランの露頭鉱床が発見されました。私たちは、この我が国の原子力発祥の地と言える場所に事業所を構えて以降、ウラン採鉱から濃縮までの核燃料サイクルのフロントエンドに係る研究開発を担い、民間企業へ技術移転してきました。

 そして、人形峠に事業所を構えてから2022年に65周年を迎えました。永きにわたる多大なご理解とご支援の賜物であり、心から感謝申し上げます。

 現在、私たち人形峠環境技術センターは、持続可能な原子力利用を目指し、「ウランと環境研究プラットフォーム」構想のもと、これまでの研究開発を通じて蓄積されたウランの取扱いに関する経験や人材を、総合的に有するポテンシャルと、地域の特徴を活かして、使命を終えたウラン取扱施設の廃止措置や鉱山施設の閉山措置、これらに関する環境研究、ウラン廃棄物工学研究及び閉山処置研究を進めています。
 これまで得られた知見を通じて、ウラン取扱施設の廃止措置の安全性向上やウラン研究の中核機関として研究フィールドの提供と研究成果の発信などに取り組み、地域と国際社会に貢献していきます。また、研究・教育機関と企業との連携や地域の参画を促進するためのプラットフォームの提供などに取り組み、地域の活性化に貢献していきます。

 これらの取組みを安全最優先に着実に進め、原子力科学技術を通じた人類社会の福祉と繁栄を目指してまいりまので、引き続きよろしくお願い申し上げます。


                             人形峠環境技術センター所長 藤原 孝治