事業計画


令和5年度 人形峠環境技術センター 事業計画

 人形峠環境技術センター(以下「センター」という。)は、日本原子力研究開発機構(以下「機構」という。)の新たな経営理念を念頭に、機構の事業方針に従い、研究開発成果の最大化に努めます。
具体的には、安全確保を最優先とした持続的なバックエンド対策の着実な推進を図るべく、ウラン取扱施設の廃止措置や鉱山関連施設の閉山措置、これらに関連する研究開発等を、センターが推進する「ウランと環境研究プラットフォーム」のもとで、地元自治体・地域の方々・ウランと環境研究懇話会等からのご意見・ご提言を踏まえながら、また、地域住民の方に信頼される組織であり続けられるよう努力しながら事業を進め、その成果を公表し、丁寧に説明していきます。
令和5年度のセンター事業計画における取り組み事項は、以下のとおりです。

1.安全確保・環境保全に関すること
1)基本動作の徹底、法令・ルールの順守、品質マネジメント活動、リスク対策を行うとともに、従業員間
   のコミュニケーションを図りながら業務を進めます。
2)施設の安全対策として、高経年化対策、耐震化対策及び自然災害対策を進めます。
3)施設・設備、核燃料物質及び放射性廃棄物の安全かつ適正な管理を継続します。
4)省資源・省エネルギーを推進し、地球温暖化防止等、環境に配慮した業務を継続します。

2.事業(開発・研究等)に関すること
1)ウラン濃縮原型プラントでは、原子力規制委員会から認可を受けた加工事業の廃止措置計画に従い、設
    備の解体撤去を進めます。また、六フッ化ウランの譲渡しのための詰替・洗浄設備の設計等を進めま
  す。
2)濃縮工学施設では、放射性廃棄物発生量を最小化するため、使用済み遠心機等の除染処理や除染済部品
    のクリアランス確認を継続します。
3)鉱山施設では、適切な維持管理を継続するとともに、安全対策を実施します。また、保有するウラン鉱
   石等の管理や有効利用の検討を進めます。
4)ウラン廃棄物の処理処分の技術開発として、除染技術開発等のウラン廃棄物工学研究や安全性評価等の
    環境研究を進めます。

3.地域の皆さまとともに
1)「人形峠サテライトオフィスふらっと」の活用、地元イベントへの参加を通じて、地域の皆さまと積極
    的なコミュニケーションを図るとともに、地域の一員として教育や産業振興等への協力を進めます。
2)大学や高専との連携、関係自治体や民間企業との交流を進めます。
3)ホームページや広報紙等を活用し、センターの事業内容や研究開発成果など、分かりやすい情報発信に
    努めるとともに、事業説明会や施設見学会等を実施し、開かれた事業所を目指します。



〜廃止措置とは〜
 運転をしていた原子力施設(原子炉や核燃料施設等)が、その運転を永久に停止し、機能を停止させ、安全な状態に置くための措置であり、施設の解体、保有する核燃料物質の譲渡し、核燃料物質による汚染の除去、核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の廃棄およびその他の措置が含まれます。