法務・文書課は、職員が業務をする上で生じる法律相談への対応、コンプライアンスの推進をはじめ、原子力機構のルールとなる規程類の制定・改廃、原子力機構全体の法人文書の管理の総括などを行う部署です。私は、現在その課の長として、課の業務を統括しています。
私たちの業務は堅苦しい印象を持たれがちですが、原子力機構の研究開発において安全確保とコンプライアンスは大前提となるものです。その遵守を図りつつ、コンプライアンス研修やルールに則った事務手続きがなるべく研究者・技術者の負担にならないよう努めています。例えば、外部講師による新たな視点からの研修、具体的な事例をまとめた『コンプライアンスガイドブック』の配付、話題性のある情報をまとめた『コンプライアンス通信』の配信などです。また、公印押印の省略化や決裁手続の電子化推進など事務手続きの合理化にも取り組んでいます。

原子力科学技術を通じて、人類社会の福祉と繁栄に貢献する。それが原子力機構のミッションです。原子力に関する我が国唯一の総合的研究開発機関として、「エネルギーの安定確保」「地球環境問題の解決」「新しい科学技術や産業の創出」を目指した研究開発や成果の普及に取り組んでいます。
事務職は、研究開発業務そのものを行うわけではなく、直接的に研究成果を生み出すわけではありません。しかし私自身、幅広い管理業務を経験する中で多くのことを学び、やりがいを感じてきました。原子力機構の事務職は、研究者・技術者のサポートを通じて、日本だけでなく世界に向けて貢献できるのが大きな魅力です。

もともと「社会に貢献したい」という漠然とした思いがあり、私の地元である茨城に本拠地を置く法人でそれが実現できると考えたのが志望動機です。原子力機構は国立研究開発法人であり、国の方針を決めるのに寄与するような重要な役割を担いつつ、研究開発に近い現場で働くことができます。公務員とも民間企業とも違う独自の存在意義があり、仕事としてやりがいがありそうだと感じました。また、国内各地の研究開発拠点や、海外事務所などで活躍できる可能性があることも魅力でした。実際に私はワシントン事務所に1年間赴任し、視野を広げることができました。

入構して最初の配属先が、世界最先端の加速器研究施設を建設中の部署でした。現在、J-PARCという研究施設として、基礎科学から産業応用まで幅広い研究開発やイノベーション創出のため、国内だけでなく海外からも多くの研究者に利用いただいています。このような研究施設の建設に、予算や大型契約の発注管理などの面で携わり、研究者・技術者のすぐ傍で業務をしたことで、大きな達成感と自信を得ることができました。ここでの経験が、私の仕事に対する思いの原点となっています。
今後も、研究者・技術者へのサポートを通じて、原子力機構の研究開発成果の創出・発信に貢献し、より一層、世界中から『JAEA』の存在価値を認められるようにすることが私の目標です。

休日はもっぱら、小学生の息子のサッカースポーツ少年団に顔を出しています。コーチが足りないということでお手伝いを始めたところ、サッカー未経験ながら審判資格（一番下の級ですが）を取得するまでになりました。公式戦で笛を吹く時のプレッシャーは相当なものですが、いつになっても新しいことにチャレンジするのは大きな刺激になります。また、サッカーを通じて家族ぐるみの新しい交流が生まれたのもメリットです。 茨城は“ほどよく”田舎なのでグラウンドがたくさんあり、サッカー以外にもスポーツを楽しむ環境に恵まれています。

原子力機構では、国内のジョブローテーションだけでなく、国際機関や海外事務所等での勤務や中央省庁への出向派遣など、事務職でもさまざまなフィールドで活躍できるチャンスがあります。そしてきっと自分の仕事を誇りに思うことができる職場です。
チャレンジ精神を持ち、「自分はこう考えるからこうしたい」と積極的に発言していただける人なら、お互いに楽しく仕事ができると思います。ぜひ私たちと一緒に働きましょう！