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核種同定型γ線検出ユニットの開発

目的pageTop

原子炉施設から発生する放射性廃棄物(コンクリート、金属)の処分においては、クリアランスレベルが導出され、検認のための測定装置の開発や手法などについても現在検討が進んでいます。一方、研究所・RI使用施設などから発生する廃棄物については、クリアランスレベルの導出等に関して検討中ですが、このような施設からの廃棄物は内容物が多様であり、放射能分布に関しても偏在性があるなど、放射能を評価する上で困難な点がたくさんあります。このため、当研究室ではRI廃棄物も対象とすることが出来るような核種同定型γ線検出ユニットを開発しています。

核種同定型γ線検出ユニットの試作器(検出面側より撮影)pageTop

ガード検出器との逆同時計数により、Ge検出器のコンプトン成分を抑制し、核種のピーク弁別性能を向上させました。


図1:検出ユニットの試作器

バックグラウンド成分に対するピーク弁別性能の向上の例pageTop

測定条件は、(1)Ge検出器単独使用、(2)遮へい(ガード検出器及び鉛局所遮へい)、(3)逆同時測定の併用です。光子エネルギー50keVから3MeVまでの領域の計数に関しては、Ge検出器単独の状態と比較して、遮へいした場合には0.32、さらに逆同時測定を併用した場合には0.23にバックグラウンド計数が低減されました。


図2:バックグラウンド成分に対するピーク弁別性能の向上の例

今後の予定pageTop

今後、廃棄物中の自然及び人工放射性核種に対する特性評価や最適設計を実施するとともにガード検出器の多目的利用についても検討し、核種同定型検出ユニットの開発を行っていく予定です。

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