原子力機構は、原子力留学制度*1や国際機関等への派遣制度*2を拡充させることにより、国際的な視野を身に付けた若手職員の育成に取り組んでいます。
原子力留学制度や国際機関等への派遣制度の他にも国内外における様々な研修*3を拡充し、外国語によるプレゼンテーションやディスカッション等の実用的なスキルを身に付けることにより、国際的視点を持った世界的に活躍できる職員の育成に力を入れています。
Hiroki IWAMOTO
Researcher
Belgian Nuclear Research Center
※取材時点の所属及び組織名称
原子力発電所では、発電に伴って取り扱いが厄介な高レベル放射性廃棄物が発生します。ヨーロッパでは、この高レベル放射性廃棄物を毒性がより低い物質に変換する技術(核変換技術)の研究開発が精力的に行われています。私はその核変換技術研究の中心地であるベルギー原子力研究センター(SCK・CEN)で、核変換研究炉MYRRHA(ミラー)の核設計研究を行いました。
帰宅後と休日は研究を忘れ、帯同した家族と団欒の毎日を過ごしました。
方向性がほとんどわからない状態から始めた研究でしたが、海外の研究者と協力して目的の課題に立ち向かい、これを解決していくという研究本来の醍醐味を味わうことができました。そして、限られた期間内で課題を解決し、2本の論文にまとめることができた時の達成感はひとしおでした。
研究面だけでなく、日本とは異なるヨーロッパの価値観と文化にも触れることができ、公私ともに充実した1年を過ごすことができました。