JPDRの解体をとおして下記のような成果が得られました。
原子炉施設内に残存する放射能の98.6%は原子炉圧力容器内の炉心シュラウドや格子板等の炉内構造物に集中しています。また、原子炉圧力容器に1.0%、放射線遮へい体に0.3%残留しています。残りの0.1%は機器等の汚染廃棄物です。
JPDRの解体で発生した解体廃棄物量は、全体で約24,440㌧で、そのうち約15%が放射性廃棄物、残りの約85%が非放射性廃棄物です。発生した約3,770㌧の放射性廃棄物のうち、約2,100㌧はドラム缶、遮へい付容器などに収納して保管施設に保管されています。また、残りの放射能レベルが極めて低いコンクリート廃棄物約1,670㌧は、埋設の安全性を実証する「廃棄物埋設実地試験」に使用されています。
JPDRの解体での外部被ばくによる集団線量当量は約0.3人・Svで、これは当初の予測値の1/3となっています。アメリカのシッピングポート原子力発電所のデコミッショニングでの集団線量当量は約1.5人・Svであり、これと比較してもJPDR解体実地試験は被ばく量の少ないデコミッショニングであると言うことができます。