平成28年4月28日(木)更新
深度140m、250mおよび350mの調査坑道では、地下施設建設時に坑道の一部を使って、低アルカリ性コンクリート材料の施工試験を実施しました(
平成21年10月15日プレス発表
参照)。
施工試験後は坑道周辺の岩盤および地下水に与える影響を確認するため、各深度の調査坑道から定期的に試料を採取して、分析を行っています(
平成26年5月2日掲載記事
、
平成26年6月20日掲載記事
、
平成27年6月26日掲載記事
参照)。
平成28年度は深度250mおよび350m調査坑道を対象に分析を行う計画で、写真1は深度250m調査坑道、写真2は深度350m調査坑道において、影響調査のためにコンクリートおよび岩盤の試料を採取している様子です。採取した試料(写真3)を用いて、コンクリートと岩盤の境界部分の変質状況や、それぞれの変質の度合いを評価するための分析などを実施する予定です。
写真3 採取した試料の例
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平成28年4月22日(金)更新
東立坑の坑底(深度380m)にて、水圧擾乱試験(通常よりも高い注入圧を用いて、一時的な水圧上昇が割れ目の水理特性に与える影響を確認する試験)および物質移行試験(原位置トレーサー試験)に使用するボーリング孔の掘削を平成28年1月22日から開始しています(
1月15日掲載記事
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2月19日掲載記事
、
3月18日掲載記事
参照)。ボーリング孔掘削が約80m(深度460m付近)まで進んだ時点で、ボーリング孔内に土砂の流入を防止するためのケーシングを設置しました(図)。写真1はボーリング孔内に設置する前のケーシングの全景、写真2はケーシングを孔内へ挿入する様子です。
ボーリング孔は、約200m(深度約580m付近まで)掘削する予定です。
図 ケーシング設置のイメージ
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平成28年4月15日(金)更新
平成28年3月27日に東北大学川内キャンパスで開催された(一社)日本原子力学会バックエンド部会全体会議において、幌延深地層研究センターの職員らによる投稿論文「鉄との相互作用による緩衝材への変質影響評価:影響要因に関する解析的検討」が平成27年度の論文賞として表彰されました(写真)。
論文の内容は、人工バリア材料であるオーバーパック(鉄)と緩衝材の相互作用に伴う緩衝材の長期的な変質現象を対象とし、変質への影響が最も大きくなる可能性がある化学反応やプロセスについて、計算コードを用いた解析により検討したものです。
写真 論文賞表彰状
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平成28年4月1日(金)更新
京都大学との共同研究「幌延深地層研究センターにおける掘削損傷領域の可視化手法の検討」(
2月5日掲載記事
参照)の一環として、 3月7日~9日に、深度350m調査坑道の
試験坑道3
で掘削したボーリング孔において、樹脂注入試験を実施しました。
試験では、ボーリング孔内をパッカー(写真1;水を入れて膨らませるゴム栓)で閉塞し、その区間に樹脂(写真2)を一定圧力で注入しました。写真3はその状況を示しています。今後は、注入孔周辺の岩石試料を採取し、割れ目への樹脂充填状況を観察する予定です。
写真1 グラウト注入装置(孔内部)
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