1.もんじゅについて
原子炉運転時間 : 約5,300hr (初臨界~炉心確認試験終了まで)
うち総発電時間 : 約883hr
発電電力量 : 1億232.5kWh
MOX燃料装荷体数: 315体
「もんじゅ」は日本で初めて発電能力を備えた「高速増殖炉」として造られました。
高速増殖炉は、①ウランを最大限に活用でき資源の乏しい日本におけるエネルギー安全保障に貢献できる、②高レベル放射性廃棄物を低減できる等の利点を備えた原子炉です。
一般的な原子炉と違い水ではなく液体ナトリウムを冷却材として使用しており、発電プラントとしての機能や大型化への技術的可能性を確認するために開発されました。
現在は廃止措置に移っていますが、日本国内で初めてのナトリウムを使った原子炉の廃止措置として、そこから得られる技術や知見を次世代のナトリウム炉の開発に活かしていきます。
原子力機構では、引き続き高速炉や新型炉の研究開発も進めています。
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2.これまでの経緯
3.廃止措置について
・「もんじゅ」の廃止措置計画
廃止措置計画第1段階の作業は無事に完了し、現在第2段階に入っています。
4.冷却材(ナトリウム)の処理について
高速増殖炉もんじゅでは、冷却材としてナトリウムを使っていました。
廃止措置に移った現在は、そのナトリウムの処理に向けた取組を進めています。
・なぜナトリウムを使っていたの?
主に以下のようないろいろな利点があり、もんじゅではナトリウムを使っていました。
・「もんじゅ」にはどのくらいナトリウムがあるの?
もんじゅでは全体で約1,665トンのナトリウムが使われていました。このうち約1,588トン(全体の95%)は今ある設備の通常の操作で抜き取りができ、残りの約77トン(全体の5%)も可能な限り抜き取れるように検討を進めています。
・ナトリウムの処理に向けて
もんじゅのナトリウムは、イギリスに輸送・処理をした上で、別の目的に利活用する方針です。これまでに次のような取り組みを進めてきています。
2021年12月21日
イギリス(英国)に有価物として搬出することとし、原子力機構と英国事業者※の間で覚書を締結しました。
※:CAVENDISH NUCLEAR LIMITED(キャベンディッシュ社)
JACOBS CLEAN ENERGY LIMITED(ジェイコブス社)
キャベンディッシュ社(英)と「もんじゅナトリウムの英国処理に関する枠組み契約」を締結しました。
枠組み契約のもと、イギリス国内でのナトリウム処理に必要な施設・設備の設計や許認可のための、最初の個別契約を締結しました。