現在の業務について
私は現在、主に再処理施設における核物質(ウラン、プルトニウム)の濃度、同位体組成の分析やデータ解析、研究開発業務を担当しています。
ウランやプルトニウムは、研究などの平和目的のみに使用していることを国際的に示すために、その量をきちんと正確に把握して管理する必要があり、分析値が非常に重要になります。そのため、作業中はミスをしないよう細心の注意を払うので緊張しますが、責任感を持って取り組んでいます。試料はグローブボックスといった放射性物質を密閉できる分析設備内で扱い、作業はグローブ越しや遠隔操作治具を用いて行います。実験室のように直接自分の手で扱えないので、慣れるまでは苦労しました…。
また、研究開発業務の一環として、IAEAへの技術支援にも携わっています。高放射性廃液中のウラン、プルトニウムの新たな分離技術を開発し、得られたデータについてIAEAとディスカッションをしながら研究を進めています。
就活生のみなさんへ

実は、就活を見据えて動き始めるのが遅く、インターンシップなどには参加していませんでした。JAEA以外にも何社か受けましたが、ホームページや説明会の情報だけでは企業に対する理解を深めるのは難しく、エントリーシートを書く際に、かなり苦労したことを覚えています。そのため、気になった企業は積極的にインターンシップなどに参加し、業務内容や実際の雰囲気について見てみることをおすすめします。
JAEAでも施設見学会の実施や、夏期休暇実習生の募集もしています。特に、夏期休暇実習は短期間ですが、様々なテーマの実習があり、実際に働いている先輩方とお話しする良い機会になると思います。JAEAや原子力に少しでも興味のある方は、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。