発電用原子炉施設、試験研究用原子炉施設等の老朽化により、廃止措置が本格化します。 この廃止措置に伴い、放射性廃棄物以外に、「放射性廃棄物として扱う必要のない廃棄物」(クリアランス対象の廃棄物)や「放射性廃棄物でない廃棄物」が大量に発生します。
原子力施設から生ずる資材のうち、放射能レベルの極めて低いものを再生利用(リサイクル)することは、資源の有効活用、循環型社会の形成の観点からも重要と考えられます。
このため、
→ 国の確認を受けた資材は、通常の産業廃棄物又は有価物として取り扱うことが可能となります。
旧JRR-3の改造工事に伴って大量に発生し、原子力科学研究所に保管廃棄している汚染の極めて低いコンクリート廃棄物約4,050トンをクリアランスし、原子力科学研究所内の駐車場整備のための路盤材等として再利用しています。
炉 型 式 : | 重水減速、重水冷却、黒鉛反射体付きタンク型 |
熱 出 力 : | 10MW |
最大熱中性子束 : | 約3×1013n/cm2・s |
炉心形状 : | 円柱(約φ260cm×H210cm) |
燃 料 : | 天然U金属燃料、1.5%濃縮UO2ペレット |
初臨界年月日 : | 昭和37年9月12日 |
総運転時間 : | 47,137時間 |
積算熱出力量 : | 419,073.5 MWh |
改造期間 : | 昭和60年度~平成元年度 | |||||||||
改造方法 : | 原子炉建家の有効利用を図るため、原子炉本体を一括撤去するとともに、炉室内の施設を撤去 | |||||||||
改造時の放射性廃棄物の区分 : | ||||||||||
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原子炉本体等撤去前
撤去後
放射能濃度確認対象物
コンクリートを対象とした国内初のクリアランスを行うことにより、制度の運用方法を整えて、循環型社会形成に貢献しています。