国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 青森研究開発センター

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原子力船 「むつ」nuclear power ship

日本の技術による原子力船の建造及び運航

原子力船「むつ」は、平成2年7月の原子動力航行以後、平成3年12月の第4次実験航海終了までの安全かつ安定な原子力による航海を実施しました。

これらの航海の主な成果は、次のとおりです。

  • 原子力船「むつ」は、ほぼ100%に近い国産技術で建造され、性能の良い原子力船として運航されました。
  • 原子力船「むつ」は、地球2周以上の約82‚000キロメートルの距離を僅かウラン235約4.2キログラムで航行し、原子力船が船舶の推進用エネルギー源としても適していることを実証しました。
  • 原子力船「むつ」の原子炉プラントは、種々の運航及び海洋条件においても、船舶の推進機関として優秀であることを実証しました。
  • 波浪、風等の自然外力による船体の動揺、傾斜等が原子炉プラントへ与える影響等の陸上では得ることのできない貴重なデータを十分に取得することができました。これらのデータは、今度の舶用炉の研究開発に大きな役割を果たします。
  • 原子力船「むつ」は、この実験航海において、原子動力による出入港を繰返し実施し、原子力船が離岸から接岸まで安全に運航できることを実証しました。また、出港から入港まで全運航期間を通じ、放射性廃液を船から直接海中に放出することなく、安全に運航できることを実証しました。

これまでの原子力船「むつ」の原子炉の運転・運航状況と実験航海での測定実験概要を表に示します。

原子力船「むつ」の航海距離は約88‚000キロメートルで、そのうち約82‚000キロメートルを原子動力で航行しました。原子炉運転時間は、3‚532時間で、積算熱出力は8‚109万kWhです。また、実験航海での測定実験項目は、おおよそ140となっています。

日本の技術による原子力船の建造及び運航

日本の技術による原子力船の建造及び運航

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