土岐地球年代学研究所
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エックス線分析顕微鏡(XGT)
エックス線分析顕微鏡は、岩石等の表面の化学組成を調べる装置です。装置に搭載されたエックス線ガイドチューブ(X-ray guide tube; XGT)により、おおよそ100マイクロメートル径までエックス線を絞り込むことで、他の蛍光X線分析装置(XRF)と比べて高い空間分解能で試料表面の元素の分布を知ることができます。まず、装置内部の可動ステージに試料を置き、試料表面にエックス線を照射します。エックス線照射により発生する各元素特有の特性エックス線を検出し、試料表面の元素の分布を調べます。この装置では、比較的大型(約10cm)試料の表面の元素マッピング画像を得ることができます。 XGTは他の装置である電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)やレーザーアブレーション付き誘導結合プラズマ質量分析装置(LA-ICP-MS)による後背地解析や年代測定を行う前段階として、試料の全体的な化学的特徴を把握するために使用されています。 例えば、ウランー鉛法による年代測定などで有用な元素分布情報(ウラン等の元素が濃集している箇所の把握など)を知ることができます。また、元素マッピング画像により、岩石薄片に含まれる微量の鉱物を探し出すこともできます。 現在、東濃地科学センターには旧型のXGT-5000と最新型の XGT-9000の2台があり同時に稼働させ効率的にデータ取得することも可能です。

