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土岐地球年代学研究所

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電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)

電子プローブマイクロアナライザ(Electron-probe Microanalyzer; EPMA)を用いて、地質試料の元素組成分析や年代測定を行っています。試料表面に電子線を照射すると、各元素固有の波長を持つ特性エックス線が発生します。これを検出することで、試料に含まれる元素の種類や濃度を明らかにします。当センターのEPMAでは、電子線を最小1マイクロメートル程度に絞ることができ、鉱物粒子の微小な部分の分析が可能です。マグマから晶出した鉱物では、周囲のマグマ組成や温度、圧力の影響を鋭敏に受け、結晶構造に入る元素の量が晶出環境で変化します。このことを利用すると、鉱物の元素組成を分析することで、地下のマグマ情報、つまり、岩石ができた環境の特徴を知ることができます。例えば、岩石に含まれる角閃石という鉱物からは、アルミニウム濃度の分析を行うことでマグマ溜りの固結圧力(≒固結深度)を推定できます。このほか、火山噴出物(テフラ)の粒子の主要元素組成を分析することで、その特徴からテフラの供給源の同定を行い、その結果に従って噴火イベント前後の地質イベントの時期を推定します。また、堆積物中の重鉱物(ジルコンやアパタイト、磁鉄鉱など)の種類・量比を調べることで、堆積物の供給源となる後背地の推定を行ったりします。

電子プローブマイクロアナライザ(日本電子, JXA-8530F)