平成27年11月13日(金)更新
深度350m調査坑道の試験坑道5において緩衝材流出試験を実施しています。図に示すように、試験坑道5に掘削した直径55cmの試験孔( 平成26年3月14日掲載記事 参照)に、緩衝材ブロックを設置(写真、8個/段×6段)し、緩衝材の膨潤挙動や、地下水による緩衝材の流出状況を観察しています。斜めのボーリング孔から地下水を注水し、緩衝材の流出状況をCCDカメラ等により観察・測定して、パイピング・エロージョン*の発生条件を調べます。
*1 パイピング・エロージョンとは…
人工バリアの一部である緩衝材(粘土)が、地下水によって削られたり、流出したりする現象です。
図 緩衝材流出試験イメージ図
写真 緩衝材ブロックの設置状況
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平成27年11月6日(金)更新
深度350m調査坑道では、天然バリア(岩盤)および人工バリア(緩衝材)中での物質の挙動を把握するための物質移行試験を実施しています(
平成27年2月20日掲載記事
参照)。これまで、単一割れ目内の物質の動きや拡がり方を把握するため、収着性のトレーサーを用いた原位置試験を行ってきました(
平成27年9月11日掲載記事
参照)。今般、収着性のトレーサーが単一割れ目内にどの程度収着しているかを確認するために、ボーリングによる岩石試料の採取を開始しました。
写真1にボーリングにより岩石試料を採取している様子を示します。また、写真2に採取した岩石試料を、写真3に単一割れ目面を示します。掘削前に、単一割れ目の崩壊を防ぐために樹脂を注入しており、採取した岩石試料の割れ目の中に樹脂が充填されている様子が確認できます(写真3)。今後、割れ目内を薄く研削し、割れ目表面にどの程度のトレーサーが収着しているかを調べる予定です。
写真3 単一割れ目内の状態
(破線で囲まれた部分に樹脂が充填されています)
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