岡村 尚樹
成果を広く国民に還元できる公共機関を志望。
研究開発を縁の下で支える仕事にやりがいを実感。
高速炉・新型炉研究開発部門
大洗研究所
管理部 総務・共生課
平成25年度採用
法学部 法律学科
令和元年度取材
大洗研究所は、新型炉に関する技術開発を行う国内唯一の研究所であり、新型炉研究の中核拠点として国際的にも知られています。その中で、私が所属する管理部総務・共生課は、いわゆる総務業務や立地地域との渉外対応、広報の仕事を担っています。「大洗研究所の他部署に属さない業務」をすべて担当する必要があるため、その業務内容は多岐にわたります。
私は主に、大洗研究所から外部に発信される公文書の形式や内容の審査、所属する課や部の予算管理を担当しています。そのほかにも、構内管理も担い、例えば台風による倒木や大雨による道路冠水などの確認と対応や降雪時には雪かきもします。最初は驚きましたが、大洗研究所の職員の安全を確保し、円滑な研究開発を進めるための重要な業務です。上司が率先して作業し、私自身もチームのみんなと協力して取り組んでいます。
原子力機構は、他の機関ではできない原子力に関するさまざまな研究開発を行う組織です。私たち事務職が研究開発を直接行うことはありませんが、研究開発に必要な手続きの中で研究職・技術職と一緒になって携わることは多々あります。私は入構後のジョブローテーションで、核燃料サイクル工学研究所、東京事務所、大洗研究所と3拠点で勤務してきましたが、いずれの部署でも働きながら研究開発の一翼を担っていることが実感でき、大きなやりがいとなっています。また、周囲に知識豊富な研究職・技術職がたくさんいて、わからないことをすぐに教えてもらえる環境も原子力機構の魅力です。
就職活動の際に一番大事にしていたのは、「誰のために働くか」ということです。当初は民間企業も検討しましたが、国民に広く成果を還元するために働きたいという思いが強く、公共機関を選びました。
関西出身の私にとって、原子力機構や原子力は身近な存在ではありませんでしたが、「成果を広く国民に還元できる組織の一員として、これからの社会人人生を送ることができる」という点に魅力を感じ、応募しました。また、「原子力に対する風当たりが強い時期だからこそ、自分にできることがあるのではないか」と考えたことも志望動機です。
原子力機構では多くの事務職が働いています。入構後は、配属先の先輩が業務や原子力機構について一から教えてくれます。私が新人の時にお世話になった先輩は、人柄、知識、教え方とも素晴らしい方で、今でも良好な関係が続いています。現在は私も後輩を指導する立場となり、先輩にしていただいたように後輩に接することを目指しています。そのため、自分の業務をできるだけ短時間で習得した上で、担当分野以外の知識も広く吸収し、何を聞かれても教えられる事務職となれるよう努力しています。
就職をきっかけに関西から茨城県に来ましたが、就職してすぐは車もなく、行動範囲は限られたものでした。その後、東京勤務を経て再び茨城県に戻ってきました。茨城県は自然が豊かで、特に大洗は新鮮な海産物を食べる楽しみがあります。せっかく地元から遠いところへ来ているのだから、もっといろいろなところを見ようと思い、今は家族で県外を含めて出かけるようにしています。
就職活動中は、さまざまな職種、業界、会社を調べると思いますが、ネットで手に入る情報もあれば、説明会に参加しないと分からない情報もあります。できるだけ多くの説明会に参加し、働きたいと思う会社があれば、ぜひ積極的に採用選考を受けてください。履歴書で何をどう記載するか考えたことや、面接での経験は必ず次に役立ちます。原子力機構では、今後ますます社会に貢献できる研究開発が進み、それを支える仕事で文系学生も活躍できます。皆さんが自分の将来をじっくりと考える中で、「原子力に携わりたい」「研究開発機関で働きたい」という意識が芽生え、原子力機構を選んでいただけたらうれしく思います。