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大泉 昭人

大泉 昭人

大泉 昭人

人類が抱える大きな課題に長期的な視野から取り組む。
実規模で研究開発に携われる環境も魅力。

原子力基礎工学研究センター
分離変換技術開発ディビジョン
核変換システム開発グループ

平成23年度採用
理工学研究科 原子核工学専攻

平成27年度取材

現在のお仕事について教えてください。

私が所属する核変換システム開発グループは、原子力発電所などから出た放射性廃棄物を減らす、いわゆる「核のゴミ焼却炉」の研究開発を行っています。加速器駆動未臨界炉と呼ばれるもので、核のゴミを燃料に、陽子加速器を用いて、臨界に達しない原子炉を駆動させる仕組みです。グループは7名で構成されており、その中で私を含む2名が実験を主に担当しています。
私が特に最近力を入れているのは、「核のゴミ焼却炉」用の原子炉の設計解析に用いる核データの検証です。原子炉の運転や安全性能に関わるパラメータの設計値は、核データに基づく解析によって求まります。すなわち、精度の良い設計値を得るためには、核データ自身が正しく評価されているかどうかを検証する必要があります。そこで、炉出力が非常に低い特殊な装置を用いて原子炉性能に関わる実験データを実際に取得し、核データに基づく解析が実験を正確に再現できているかを確認することで検証を行っています。
協力関係にある海外の研究機関との共同研究も行っており、私自身も何度か実験に参加しています。海外の研究者と仕事をすると非常に刺激を受けますし、文化についても学ぶところがたくさんあります。

機構の役割とここで働くことの魅力について教えてください。

大泉 昭人

人類にとって必要でありながら、大学や民間企業ではなかなか着手できない研究開発を担うのが、原子力機構の役割であり、それに携われることがここで働く魅力です。大学では自由な研究ができますが、実規模での研究となると限界が生じます。一方、民間企業では経営を成立させることが大前提となるので、研究テーマにも収益性が最重視されます。当機構では、大規模な実験施設を活用しながら、数十年単位の未来を見据えたテーマを追求することが可能です。私が現在取り組んでいる放射性廃棄物を減らす研究もその一つです。人類が抱えている大きな問題にじっくりと取り組めることには、非常に大きなやりがいを感じます。

志望動機を教えてください。

大泉 昭人

中学生の頃、近所でJCOの臨界事故が起こり、その経験から、しばらくは「原子力=危険なもの」と感じていました。気持ちが大きく変化したのは、機械系の学科に所属していた学部時代、将来の進学先や就職先で携わる分野を考えていた時です。エネルギー問題に対する関心から、原子力について自分で調べるうちに、様々な可能性があることがわかってきました。ただし、課題が多いのもまた事実でした。そこで、「原子力に関する課題解決に向けた研究開発」に従事したいと思うようになり、大学院では原子核工学を専攻しました。それから2年後の就職活動で様々なイベント等を通して業界研究を行った結果、私が携わりたい研究ができるのは原子力機構だけだったので、迷わず第一志望としました。採用が決定してから原発事故が起こり、改めて自分のテーマについて考えさせられましたが、この分野の研究がますます重要になることは明らかだったので、気持ちをさらに引き締めて就職しました。

自分の未来、目標は?

大泉 昭人

後世の地球上の生命にとってより良い環境を遺すために、少しでも貢献できる研究を続けることが、私の長期的な目標です。私自身が研究を続けられる間に原子力に関する課題が完全に解決されることは難しいかもしれませんが、後世に知見を残し、引き継がれる意義のある研究をすることを目指しています。
直近の目標は博士号を取ることです。私は修士課程修了後、研究職として就職しましたが、さらにこれから研究を発展させていくためには、博士号は必要不可欠と感じるようになりました。今後は、原子力機構で研究を続けながら、大学の社会人博士課程に在籍し、さらに質の高い成果を発信したいと考えています。

OFFの過ごし方は?

OFFはアクティブに過ごします。長期の休暇には、ダイビングや登山を楽しみます。ダイビングスポットとして一番気に入っているのは沖縄です。登山については、中学時代の友人と一緒に百名山を制覇することが目標です。週末には、中学時代から続けているテニスのほか、スポーツジムで汗を流すこともあります。また、仕事帰りにレイトショーを観に行くのもリフレッシュ法のひとつです。ほかには、同期や同世代とよく飲み会を開いています。大きな組織ですが、部署を超えたつながりも結構あり、それぞれの研究の話、プライベートの話で大いに盛り上がります。

学生へのメッセージをお願いします。

大泉 昭人

今はインターネットで簡単に情報を収集することができますが、やはり自分で見たこと、聞いたこと、感じたことを信じてほしいと思います。原子力の分野に興味があれば、まずは説明会に参加してください。日程が合わなければ、直接人事に問い合わせてもいいでしょう。積極的な行動こそ、就活成功の鍵です。
今後、原子力発電の採否に関わらず、原子力に関する課題は山ほど残されており、それらが解決できるか否かは、今の若い世代にかかっています。是非とも同志になってください。原子力はあらゆる学問から成り立つ総合技術です。様々な分野から人が集まることで、より革新的な研究開発になっていくものと思います。新入職員向けの原子力に関する研修も充実していますから、安心してください。皆さんと一緒に未来について語り合える日が来ることを楽しみにしています。

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