SENIOR

技術職

山根 いくみ 

所属
環境保全技術開発部 設備処理課
専攻
機械工学
入社
2014年入社

INTRODUCTION

世界のスタンダードになるかもしれない
業務にやりがいを感じる

Interview01

入社のきっかけ

入社のきっかけは、2011年に起こった福島原発事故と在学中に取り組んでいた卒業研究でした。2011年3月11日に発生した福島原発事故以降、日本国内のエネルギー問題に興味を抱くようになり、「小水力発電の実用化」に向けた卒業研究に取り組んでいました。その中で、専攻していた機械工学と環境を関連づけて学んでいくうちに、従来日本で推進してきた、火力・水力・原子力等の各種発電エネルギーと環境問題にも興味を持つようになりました。そして、当時、福島原発事故の収束に向け、国と協力し、環境回復のためのモデル除染や環境測定及び廃炉に向けた技術開発を進めていた機構で、これまでに学んだ知識や経験を活かし、地域、社会に貢献していきたいと考え、志望しました。

Interview02

仕事内容

人形峠環境技術センターでは、ウランの炭鉱からの採鉱、製錬、転換、ウラン濃縮までの技術開発を終え、これらの技術開発で使用してきた施設・設備の廃止措置(使わなくなった施設や設備の解体、撤去、汚染除去、廃棄物処理)やウラン廃棄物の安全な処理・処分方法に係る研究開発に取り組んでいます。その中で、私は、ウラン濃縮に使用していた遠心分離機の除染処理や、除染を終えた遠心分離機部品の放射能濃度の測定及び評価等のクリアランス※1に係る業務のほか放射能濃度測定装置の維持管理等の保守に係る点検に携わっています。
※1クリアランス
 施設で使用した機器等を有効資源として活用するため、除染処理済の部材の放射能濃度が、国によって定められた基準値以下であることの測定・評価を行い、国(原子力規制庁)の確認を受ける制度。

Interview03

仕事のやりがい

現在の業務は、学生時代に学んだことのない分野であるため、専門的な技術や知識の習得に苦労しています。一方、クリアランスを通して循環型社会形成(リデュース(発生抑制)、リユース(再使用)、リサイクル(再生利用))に貢献することが、原子力事業者としての責務であり、そのために必要不可欠な廃止措置に係る技術開発に貢献していること、また、現在行っている業務が、世界のスタンダードになるかもしれないことにやりがいを感じます。

Interview04

入社後のギャップは?

入社前に聞いた業務内容が廃止措置ということで、当時興味を持っていたエネルギーや環境に直接関わっていけるのか?と感じていましたが、実際は廃止措置業務を進めていく上でも、除染技術の開発や解体技術の確立による放射性廃棄物の低減など環境に配慮した取組みや様々な研究開発※2を行っていることが分かり、いい意味でギャップを感じました。
※2環境に関する研究開発
 廃棄物の除染等により発生した二次廃棄物の低減や除去・回収したウランの安定的な処分方法の開発・再利用、鉱山施設等の閉山措置を進めていく上での環境動態の研究、環境中の放射性物質、有害物質の周辺環境への影響など

Interview05

今後挑戦したいこと

在学中は機械工学を専攻しており、原子力に関しては全くの初心者でした。そのため、現在、機構内の教育制度や外部の講習会などに参加し、必要な知識や資格取得に務めています。
また、施設・設備の廃止措置は日本国内だけでの課題ではなく、世界共通の課題なので、英語力を向上させ、海外の技術者と廃止措置に関する意見交換や国際会議に参加してみたいです。

Interview06

キャリアビジョン

入社してから継続して従事しているクリアランス対応では、放射線に関する知識はもちろん、測定結果を評価するための統計的な専門知識も必要です。
そのため、まずは放射線関連の国家資格の取得、統計知識の習得を身に付け、クリアランスの主担当として今後廃止措置に伴い発生する形状の異なる放射性廃棄物に対する最適な除染技術の確立、複雑形状部品に特化した新たな測定技術の開発を行っていきたいです。そして、問題を正しく認識し課題解決できるような技術者を目指していきたいです。また、どのような業務でも安全第一が基本ですので、安全意識(スキル)を向上させ、その心構えを忘れず、廃止措置のパイオニアを目指したいです。

Interview07

オフの日の
過ごし方

17時以降、気持ちの切替えができるように、天気のいい日は積極的に外出しています。機構では、土日祝祭日の休みに加え、7月~9月にかけて夏季休暇も7日付与されるので、うまく組み合わせて長期休暇にし、家族や友人と旅行に行ったり…なんてこともたまにしています。

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