MESSAGE

所長メッセージ

PHILOSOPHY

未来の仲間となる、みなさんへ

原子力発電所の燃料として使用されているウランは、およそ46億年前の地球誕生時、あるいは隕石により地球に取り込まれたとされています 。
1955年(昭和30年)に日本で初めて、中国山地の標高約700メートルにある人形峠でウランの露頭鉱床が発見されました。これを契機に、1957年(昭和32年)に、ここ人形峠に事業所を構えて以降、ウランの探鉱・採鉱、製錬・転換、ウラン濃縮という核燃料サイクルのフロントエンドに係る技術開発を担い、ウラン濃縮技術の成果は、純国産技術として民間企業へ技術移転し商業利用されています。

今、私たち人形峠環境技術センターは、持続可能な原子力利用を目指し、これまでの技術開発を通じて蓄積された知見や技術をベースに、地域や国際貢献を行うための「ウランと環境研究プラットホーム」構想のもと、使命を終えたウラン取扱施設の国内初となる廃止措置やウラン廃棄物を安全に処理・処分するための研究に取り組んでいます。

これらの研究では私たちが得意とするウランを取り扱う技術や微量放射能を測定する技術を活かして、大学等とも連携し、山間地の特徴を踏まえた自然環境のなかでウラン等が地下水や河川によって移動する様子を知るための調査・解析等に関する「環境研究」、放射性廃棄物中のウラン量を正確に測定する技術や放射性廃棄物であるウラン廃棄物の特徴を踏まえた体系的な処理・処分技術等に関する「ウラン廃棄物工学研究」に取り組んでいます。

人形峠環境技術センターでは、これらの技術開発への挑戦意欲と活力のある技術者を求めています。

施設見学会も設けています。是非、2022年(令和4年)に65周年を迎えた歴史ある人形峠環境技術センターを見ていただき、そして、一緒に歩んで行けることを切に願っています。

日本原子力研究開発機構
人形峠環境技術センター 所長
藤原 孝治

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