1_9_3 地質構造モデルの更新
達成目標
地表地質調査および地上物理探査で取得したデータを用いてデータセットを作成し,地表地質図と地質構造モデルを更新することを目標としました。
方法・ノウハウ1)
①モデル化要素の抽出:
地質構造モデルで表現すべきモデル化要素を抽出します。モデル化要素としては,岩盤の水理特性(透水係数など)に影響すると考えられる地質・地質構造を抽出します。
②データセットの更新とモデル図の作成:
抽出されたモデル化要素の位置情報を整理し,データセットを更新します。更新したデータセットを用いて,地表地質図と地質構造モデルを更新します。
東濃地域における実施例1)
地表地質調査や地上物理探査(1_9_1,1_9_2)の調査・解析結果を基に更新したデータセットを用いて,サイトスケール領域の地質構造モデルを更新しました(図1;1_7のステップ1)。また,新たに更新した地質構造モデルから研究所用地周辺の情報を抜き出し,地下施設を掘削する予定の領域において出現すると予想される不連続構造を予測しました(図2)。


参考文献
- 松岡稔幸,熊崎直樹,三枝博光,佐々木圭一,遠藤令誕,天野健治 (2005): 繰り返しアプローチに基づく地質構造のモデル化(Step1およびStep2),核燃料サイクル開発機構,JNC TN7400 2005-007,99p.
- 太田久仁雄,佐藤稔紀,竹内真司,岩月輝希,天野健治,三枝博光,松岡稔幸,尾上博則 (2005): 東濃地域における地上からの地質環境の調査・評価技術,核燃料サイクル開発機構,JNC TN7400 2005-023,373p.