核燃料サイクルとガラス固化体/わが国の地層処分の概念/地層処分計画の進展/国の基盤研究開発の役割/日本原子力研究開発機構の研究開発目標と課題/実際の地質環境への地層処分技術の適用性確認/地層処分システムの長期挙動の理解/知識マネジメントシステム/段階的な研究開発のスケジュール/研究開発施設と各研究分野
日本原子力研究開発機構では、「深地層の科学的研究」、「工学技術の信頼性向上」、「安全評価手法の高度化」という枠組みにおいて、それぞれ研究開発課題を明確にし、相互に連携させながら研究開発を進めています。
北海道幌延町の幌延深地層研究センターでは堆積岩を対象とし、「深地層の科学的研究」、「工学技術の信頼性向上」、「安全評価手法の高度化」を行ってきましたが、「深地層の科学的研究」については当初の研究開発目標を達成したため、「工学技術の信頼性向上」および「安全評価手法の高度化」を対象に研究を進めています。
一方、岐阜県の東濃地科学センターでは、瑞浪市の瑞浪超深地層研究所において花崗岩を対象とした「深地層の科学的研究」を行ってきましたが、当初の研究開発目標を達成したため、令和元年度で研究開発を終了し、坑道の埋め戻し及び地上施設の撤去を完了しました。現在は、埋め戻し後の地下水環境モニタリング調査等を実施しています。また、土岐市の土岐地球年代学研究所において、「深地層の科学的研究」として、地質環境の長期安定性に関する研究を進めています。
茨城県東海村の核燃料サイクル工学研究所では、幌延深地層研究センターや東濃地科学センターで得られる情報なども活用して、「工学技術の信頼性向上」、「安全評価手法の高度化」として、地層処分システムの設計や安全評価に必要な技術開発を進めています。