核燃料サイクルとガラス固化体/わが国の地層処分の概念/地層処分計画の進展/国の基盤研究開発の役割/日本原子力研究開発機構の研究開発目標と課題/実際の地質環境への地層処分技術の適用性確認/地層処分システムの長期挙動の理解/知識マネジメントシステム/段階的な研究開発のスケジュール/研究開発施設と各研究分野
地層処分事業は処分候補地の選定、許認可、処分場の建設・操業、閉鎖と段階的に進められ、全体では 100年程度の長期にわたる事業です。このような長期にわたる事業の進展を支え、その技術基盤を強化していくためには、深地層の研究施設や放射性物質を使用できるような地上の実験施設などを活用し、さまざまな分野にまたがる学際的な研究開発を進めていくことが必要です。また、過去のものも含めて必要とする情報を必要なときにいつでも取り出して利用できるようにしておくことが大変重要になります。 そのため、単に研究開発の結果を報告書にまとめるだけでなく、研究開発によって得られた成果や情報、 経験などを「生きた知識」として体系立ててアーカイブし、広く伝えていく手立ても必要です。
日本原子力研究開発機構では、個別の研究開発で得られた成果を、地層処分の安全性にかかわる論拠とできるように、国内外の知見とあわせて、総合的な知識ベースとして取りまとめ、伝達・継承していくための知識マネジメントシステム構築に向けた取り組みを進めています。