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施設で働く作業者の被ばく管理

外部被ばくモニタリングpageTop

原子力科学研究所の施設内で働く全ての放射線業務従事者は、原子力科学研究所の個人線量計を着用し、外部被ばく線量を測定しています。胸部や腹部等の体幹部位の線量測定には、体幹部線量計等を使用し、それを3月毎(女子は1月毎)に交換し線量を評価します。指先等の末端部位や眼の水晶体の被ばく測定には、末端部線量計や水晶体線量計を使用します。

個人線量計の例
個人線量計の例

内部被ばくモニタリングpageTop

個人内部被ばくモニタリングには、体外計測法とバイオアッセイ法があります。体外計測法では、体内に取り込まれた放射性物質が放出するエックス線やガンマ線を専用の測定装置で直接測定します。バイオアッセイでは、尿など排泄物中に含まれるアルファ線やベータ線などの放射能を測定します。内部被ばくではこれらの測定結果から摂取量を算出し、線量を評価します。

全身カウンタ
全身カウンタ

尿の化学分析(バイオアッセイ)
尿の化学分析(バイオアッセイ)

放射線業務従事者の指定登録および指定解除登録pageTop

管理区域内で作業や研究等を行う場合、事前に放射線業務従事者に指定される必要があります。原子力科学研究所では、以下のような手順で放射線業務従事者への指定の手続きを行っています。

放射線業務従事者の指定登録

被ばく線量データ管理pageTop

外部被ばく・内部被ばく線量の測定結果及び個人識別項目等は、個人被ばく記録として、原子力科学研究所の個人被ばく管理システムに集計・記録されます*1。個人被ばく記録は作業者本人や管理者等に通知され、作業者の健康管理、施設管理の放射線防護対策の改善に役立てられます。
個人被ばく記録を集計して作成する被ばく統計資料については、行政機関への報告や集団線量等の分析、低減対策に利用されます。
また、原子力科学研究所が保存管理する個人被ばく記録は、国が引き渡し機関として指定している「公益財団法人放射線影響協会 放射線従事者中央登録センター」に引き渡されます*2。
中央登録センターに引き渡された個人被ばく記録は、一元的に登録管理され、次の目的に利用されます。
個人被ばく記録(個人情報)の利用目的
① 被ぱく線量等の前歴を把握するため、事業者(放射線に関わる労働安全衛生の責任を有する事業者)又は登録管理制度参加事業者がその人の経歴を照会するのに利用されます。
また、必要な記録の把握のため、放射線管理手帳が発行されます。
② 国が実施している低線量放射線による人体への影響に関する疫学的調査のために、提供されます。
③ 放射線業務に従事する人の統計資料を作成するのに利用されます。統計処理した結果は、(公財)放射線影響協会のホームページ等で公開されます。ただし、個人を特定できるデータを第三者に公開されることはありません。
*1 情報は個人情報保護法に基づいて適切に管理されます。
*2 放射線業務従事者の個人被ばく記録は、「国が指定する機関に引き渡すまで保存すること」が法律で義務付けられています。

 

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