深地層研究計画の状況

令和4年7月の調査研究の状況

令和4年7月29日(金)更新

幌延深地層研究センターにおける地震観測
(令和4年7月2日 宗谷海峡で発生した地震)

幌延深地層研究センターでは、250m調査坑道、350m調査坑道および地表部(西立坑アクセスルーム)に地震計を設置し、観測をしています(令和3年2月15日ホームページ掲載令和3年6月11日ホームページ掲載令和4年7月1日ホームページ掲載参照)。
 令和4年7月2日(土)午前10時59分頃、宗谷海峡を震源とする地震が発生しました。この地震の震源の深さは約324km、規模(マグニチュード)は5.9と推定されており、北海道猿払村と青森県階上町で震度3を観測し、幌延町で震度2が観測されました。震度1以上を観測した地点は、北海道から宮城県までの広い地域となりました。(https://www.data.jma.go.jp/eqdb/data/shindo/index.html#20220702105944
 今回の地震の震源は非常に深く「深発地震」と呼ばれます。深発地震の特徴として、遠方の地域に揺れが伝わる「異常震域」と呼ばれる震度分布となっています。

発生時刻 震源の深さ 規模
(マグニチュード)
最大震度 幌延町の震度
10:59 324km 5.9 北海道猿払村茅野、青森県階上町道仏:3 2

※気象庁 震度データベース検索より

当センターにおいてもこの地震を観測しました。観測結果として、地表部、250m調査坑道、350m調査坑道で取得した東西方向、南北方向、鉛直方向の地震波形を図に示します。地表では計算震度1.2、250m調査坑道及び350m調査坑道では、わずかな揺れを観測しました。地下では、地上に比べて揺れが小さくなっていることがわかります。

10時59分頃発生した地震における地震波形図 地表部地震計

10時59分頃発生した地震における地震波形図 250m調査坑道地震計

10時59分頃発生した地震における地震波形図 350m調査坑道地震計

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令和4年7月22日(金)更新

研究内容の説明用パネル

幌延深地層研究センターでは、一般の方々をはじめ、専門家や関係機関の方々を対象に、深地層の環境の体感や研究内容の紹介のため、地下施設の見学を行っています。(事前のお申し込みが必要です。詳しくは幌延深地層研究センターホームページをご確認ください)。

見学ルートとなる調査坑道には、研究内容を紹介する説明用パネルを設置しており(写真1)、調査研究の進捗に伴い、分かりやすさに配慮し、内容を更新しています。写真2は「坑道掘削による水圧・水質への影響評価技術」のパネルを配置している様子です。

説明用パネル(試験坑道4の例)

写真1 説明用パネル(試験坑道4の例)

「坑道掘削による水圧・水質への影響評価技術」のパネルの配置の様子

写真2 「坑道掘削による水圧・水質への影響評価技術」のパネルの配置の様子

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令和4年7月8日(金)更新

幌延地圏環境研究所との第28回研究交流会を開催

幌延深地層研究センターでは、幌延地圏環境研究所(H-RISE)との研究協力の一環として、研究交流会を平成16年度から開催しています。6月29日(水)に、幌延深地層研究センター国際交流施設において、第28回目となる研究交流会を開催しました。

幌延深地層研究センターからは、坑道周辺の掘削損傷領域を調査するための岩石の物性値計測に関する研究、岩盤中における割れ目内の隙間の連結性に関する研究について発表を行い、H-RISEからは、地下環境を利用したバイオメタン鉱床造成/生産法に関連した室内培養試験の結果、および現場試験の進捗状況等について発表がありました。また、発表と併せて、各機関の研究について意見交換を行いました。

研究交流会の様子

研究交流会の様子

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令和4年7月1日(金)更新

幌延深地層研究センターにおける地震観測
(令和4年6月20日 宗谷地方北部で発生した地震)

幌延深地層研究センターでは、250m調査坑道、350m調査坑道および地表部(西立坑アクセスルーム)に地震計を設置し、観測をしています(令和2年12月25日ホームページ掲載令和3年2月15日ホームページ掲載令和3年6月11日ホームページ掲載参照)。
 令和4年6月20日(月)午前9時18分から午後13時22分の間に北海道宗谷地方北部を震源とする地震が5回発生しました。

発生時刻 震源の深さ 規模
(マグニチュード)
最大震度 幌延町の震度
9:18 10km 4.4 幌延町:4 4
11:00 2km 2.1 幌延町:1 1
12:57 7km 2.5 幌延町:2 2
13:13 0km 2.2 幌延町:1 1
13:22 8km 2.7 幌延町:2 2

※気象庁 震度データベース検索より

当センターにおいてもこれらの地震を観測しました。地表部、250m調査坑道および350m調査坑道で取得した東西方向、南北方向、鉛直方向の地震波形を図1~5に示します。いずれの地震においても、地下では、地上に比べて揺れが小さくなっていることがわかります。

9時18分頃発生した地震における地震波形図 地表部地震計

9時18分頃発生した地震における地震波形図 250m調査坑道地震計

9時18分頃発生した地震における地震波形図 350m調査坑道地震計

図1 9時18分頃発生した地震における地震波形図

11時00分頃発生した地震における地震波形図 地表部地震計

11時00分頃発生した地震における地震波形図 250m調査坑道地震計

11時00分頃発生した地震における地震波形図 350m調査坑道地震計

図2 11時00分頃発生した地震における地震波形図

12時57分頃発生した地震における地震波形図 地表部地震計

12時57分頃発生した地震における地震波形図 250m調査坑道地震計

12時57分頃発生した地震における地震波形図 350m調査坑道地震計

図3 12時57分頃発生した地震における地震波形図

13時13分頃発生した地震における地震波形図 地表部地震計

13時13分頃発生した地震における地震波形図 250m調査坑道地震計

13時13分頃発生した地震における地震波形図 350m調査坑道地震計

図4 13時13分頃発生した地震における地震波形図

13時22分頃発生した地震における地震波形図 地表部地震計

13時22分頃発生した地震における地震波形図 250m調査坑道地震計

13時22分頃発生した地震における地震波形図 350m調査坑道地震計

図5 13時22分頃発生した地震における地震波形図

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これまでにご紹介した調査研究の状況

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