国立研究開発法人日本原子力研究開発機構|採用情報

令和4年度博士研究員募集テーマ一覧

No. 募集テーマ 所属名 受入拠点 担当者連絡先 研究概要 放射線
従事者区分
専門分野
J1多相流体モデルに基づく原子炉内熱流動解析コードの開発システム計算科学センター
高度計算機技術開発室
井戸村泰宏
電話:070-1470-5237
E-mail:idomura.yasuhiro@jaea.go.jp
システム計算科学センターでは、Navier-Stokes方程式に基づく原子炉内熱流動解析コードの開発を進めており、沸騰水型原子炉の安全性評価や過酷事故時における原子炉内溶融物の移行挙動に関する研究を行なっている。上記の解析では、流体の沸騰・凝縮や固体の溶融・凝固等の相変化が重要であり、解析対象の物性を考慮した高度な多相流体モデルが必須である。採用者には、GPUスーパーコンピュータ上の原子炉内熱流動解析コードを対象として、新たな多相流体モデルに関する研究開発に取り組んでいただく。非従事者物理
機械
応用物理
応用化学
計算機・情報
J2原子力シミュレーションを対象とした可視化技術の開発システム計算科学センター
高度計算機技術開発室
井戸村泰宏
電話:070-1470-5237
E-mail:idomura.yasuhiro@jaea.go.jp
システム計算科学センターでは、原子炉内の熱流動現象や放射性物質の大気拡散等を解析する最先端の原子力シミュレーションの可視化解析技術の開発を行なっている。最先端の原子力シミュレーションにおいては、解析モデルの複雑化や計算規模の拡大だけでなく、解析結果の不確実性を評価するアンサンブル計算等も行われており、シミュレーションデータを理解するために新たな可視化技術が必要とされている。採用者には、このような最先端のシミュレーションを対象として、アンサンブルデータ可視化やVR可視化等の新しい可視化技術の開発に取り組んでいただく。非従事者計算機・情報
J3機械学習を活用するビックデータ解析とシミュレーションモデリングの研究開発システム計算科学センター
シミュレーション技術開発室
板倉充洋
電話:080-9668-6997
E-mail:
itakura.mitsuhiro@jaea.go.jp
システム計算科学センターでは、原子力研究開発において、様々な実験や観測により得られるデータを有効活用し、機械学習技術を適用することで、高度な情報や新たな知見を抽出することを目的とした研究開発を進めている。
また、原子・分子シミュレーションや流体シミュレーションを機械学習し、計算コストの低い代替モデルを構築する等の研究開発を併せて進めている。応募者は、上記の機械学習技術を活用する課題から課題を選択し、研究開発を進める。
尚、応募者は実験や観測データ及びシミュレーションの課題を共有するため、機構内外の研究者と密に連携を取り、研究開発を実施する。
非従事者計算機・情報
物理
材料
地球・環境
機械
J4原子力施設廃止措置の安全評価に関する研究安全研究・防災支援部門安全研究センター
廃棄物・環境安全研究グループ
東海(原科研)島田 太郎
電話:029-284-3714
E-mail:shimada.taro@jaea.go.jp
原子力施設の廃止措置においては計画及び終了の各段階において、公衆及び作業者などの被ばく線量を評価して、線量基準などを満たすことを確認することが求められる。あわせてIAEAの勧告では、廃止措置で発生する放射性廃棄物量を最小化することも求められている。さらに、解体の進捗に伴うリスクの変動を適切に管理する必要もある。そこで、本研究テーマでは、原子炉施設等の廃止措置作業の計画、実施、あるいは廃止措置終了の妥当性を評価するための手法の高度化に関する以下の研究を行う。
・放射性廃棄物発生量、被ばく線量の低減、コストなどの指標に対する最適化のためのモデル化、評価手法の開発
・施設解体の進捗に応じて変動するリスクの評価に関する研究
・サイト内の放射能汚染分布の評価手法、サイト特性および汚染分布を反映した核種移行・被ばく評価手法の開発
非従事者放射線
物理
計算機・情報
J5原子力施設建屋や機器・配管の構造健全性評価手法の高度化に関する研究安全研究・防災支援部門安全研究センター
構造健全性評価研究グループ
東海(原科研)李 銀生
電話:029-282-6457
E-mail:
li.yinsheng@jaea.go.jp
国内軽水炉の運転期間の長期化、近年従来の基準地震動を超える大きな地震の発生、新規制基準において飛翔体衝突影響評価に係る規制の新設等を踏まえ、原子力施設建屋や機器・配管等を対象とした健全性評価手法の高度化を進める。具体的には、下記のいずれか、またはこれに関連する研究開発を実施する。
・原子力施設建屋や機器・配管等を対象に、評価対象モデルの3次元化や非線形特性の考慮等の耐震評価手法に関する研究開発
・飛翔体衝突による建屋や内包機器に対する影響評価手法等に係る研究開発
・安全上重要な原子炉圧力容器・配管等を対象に、数値解析や材料試験・破壊試験等を通じて、亀裂の進展や破壊を含めた欠陥評価手法、溶接残留応力評価手法、材料の高温特性や非線形特性を考慮した破壊評価手法に係る研究開発
※具体的な研究内容は着任後の協議により選定する。
非従事者建築・土木
機械
材料
応用物理
物理
計算機・情報
計測・分析
J6原子炉機器の材料劣化評価に関する研究安全研究・防災支援部門安全研究センター
材料評価研究グループ
東海(原科研)勝山 仁哉
電話:029-282-5044
E-mail:
katsuyama.jinya@jaea.go.jp
軽水炉における安全上重要な機器の長期にわたる運転期間中の健全性を確保するためには、機器を構成する材料の劣化事象の予測手法や構造健全性評価手法について、材料劣化メカニズム等の最新知見を踏まえ、その保守性を確認するとともに、継続的に高度化を図ることが重要である。本研究では、原子炉圧力容器等の圧力バウンダリ機器を対象に、照射材に対する微細組織分析や破壊靭性評価、高温高圧水中における応力腐食割れ発生・進展評価等の試験研究、ローカルアプローチ等に基づく解析的研究を実施することにより、中性子照射や高温高圧水等の原子炉特有の環境が材料劣化に及ぼす影響を調べるとともに、破壊力学に基づく構造健全性評価手法の高度化を図る。
※具体的な研究内容は着任後の協議により選定する。
従事者機械
材料
計測・分析
計算機・情報
J7環境試料中の核物質含有粒子分析法の高度化に関する研究開発安全研究・防災支援部門安全研究センター
保障措置分析化学研究グループ
東海(原科研)宮本 ユタカ
電話:029-282-5544
E-mail:
miyamoto.yutaka@jaea.go.jp
世界各国の原子力施設で採取された環境試料中に含まれる極微量の核物質を分析することにより、その施設での原子力活動の内容を推定することが可能となる。本研究では、そのために必要な分析法の開発を行う。具体的には、直径1マイクロメートル程度の核物質含有粒子を対象として、二次イオン質量分析などの分析機器を駆使した同位体比分析法の高度化開発を行う。従事者計測・分析
核不拡散・核セキュリティ
J8再処理施設の重大事故時放射性物質移行挙動に関する研究安全研究・防災支援部門安全研究センター
サイクル安全研究グループ
東海(原科研)阿部 仁
電話:028-282-6672
E-mail:
abe.hitoshi@jaea.go.jp
再処理施設においても高レベル濃縮廃液沸騰乾固事故や有機溶媒火災事故等が重大事故として新たに定義され、事故影響や重大事故対策の有効性評価を行うための評価手法の整備が緊急の課題となっている。本研究では、事故時の発生形態と関係づけた放射性物質の放出・移行・閉じ込めに係るデータを実験的に取得するとともにモデル化し、事象進展解析コードとして整備することを目的とする。非従事者化学
化学工学
J9原子力災害時のリスク評価及び原子力防災に関する研究安全研究・防災支援部門安全研究センター
リスク評価・防災研究グループ
東海(原科研)高原 省五
電話:029-282-6139
E-mail:takahara.shogo@jaea.go.jp
原子力災害に伴う公衆への影響に関して、影響評価モデルの開発やそれら影響に関する管理の最適化研究を実施する。具体的には、下記のいずれか、又は関連するテーマについて研究する。
①住民の被ばく線量や健康影響から社会・経済的影響までを含む事故影響評価に係る評価モデルの開発
②上記の評価モデルを実装した計算コードの開発、あるいはレベル3PRAコードOSCAARの高度化
③レベル3PRAコードOSCAAR等を用いた原子力災害時の防護戦略の最適化研究
④原子力防災に関する住民意識・行動及び公衆コミュニケーションに関する研究
※具体的な研究内容は着任後の協議により選定する。定量的な分析が可能であれば、文系でも可とする。
非従事者物理
数学
地球・環境
放射線
計算機・情報
その他
J10事故時の燃料挙動評価に関する研究安全研究・防災支援部門安全研究センター
燃料安全研究グループ
東海(原科研)宇田川 豊
電話:029-282-6230
E-mail:udagawa.yutaka@jaea.go.jp
軽水炉の主として事故時の燃料挙動に関する安全評価を可能とするためのモデル開発及び評価ツールの高度化を行う。下記のいずれか、またはこれらに関連する実験/解析研究、コード開発を実施する。
・事故耐性燃料(ATF)被覆管、特にCrコーティング被覆管、FrCrAl系被覆管の通常運転時、異常過渡時及び事故時の挙動
・解析技術基盤の高度化(確率論的な燃料挙動解析モデルの整備、燃料挙動解析コード/熱水力コードのカップリング、燃料溶融進展挙動解析コードの高度化、等)
・高燃焼度燃料の事故時挙動(被覆管の膨れ・破裂、酸化、水素化、急冷時破断、燃料ペレットの力学的負荷による割れ、燃料棒内移動、燃料棒外への放出、等)
・事故時及び事故後の燃料及び炉心の冷却性評価
・具体的な研究内容は着任後の協議により選定する。
・応募者は材料試験、乃至、計算コード等を用いた各種試験結果の解析に関する知識及び経験を有することが望ましい。
非従事者機械
材料
物理
応用物理
計算機・情報
数学
J11原子炉事故時熱水力挙動の安全評価に関する研究安全研究・防災支援部門安全研究センター
熱水力安全研究グループ
東海(原科研)柴本 泰照
電話:029-282-5263
E-mail:sibamoto.yasuteru@jaea.go.jp
シビアアクシデントを含む事故時の原子炉や格納容器における熱水力現象に関し、AM策の有効性評価技術を高度化するための研究を行う。高温高圧の原子炉環境下における炉心熱伝達,熱水力システム応答挙動,それらに関連する気液二相流や伝熱現象,及び,格納容器内熱水力現象に係る格納容器冷却,水素移行・燃焼,エアロゾル除去などを研究の対象とし,数値流体力学コード(OpenFOAM)や原子炉安全解析コード(RELAP5, MELCOR等)に使用するための解析モデルの評価・改良を行う。また,必要に応じて,関連する大型施設及び個別小型装置による実験を行う。非従事者機械
化学
計測・分析
計算機・情報
J12シビアアクシデント評価手法の高度化に関する研究安全研究・防災支援部門安全研究センター
シビアアクシデント研究グループ
東海(原科研)杉山 智之
電話:029-282-5253
E-mail:sugiyama.tomoyuki@jaea.go.jp
シビアアクシデント時のプラント応答、事故進展及び放射性物質の移行・放出挙動を対策の効果を含めて評価するための研究開発を行う。具体的には、下記のいずれか、またはこれらに関連する研究/技術開発を行う。
・シビアアクシデント総合解析コードTHALES2/KICHEを用いた福島第一原子力発電所事故等におけるソースターム評価
・機構論的溶融炉心/冷却材相互作用解析コードJASMINEを用いた溶融炉心の冷却性評価
・CFDコードを用いた格納容器内または原子炉建屋内における水素の流動/燃焼挙動評価
非従事者物理
化学
機械
地球・環境
計算機・情報
その他
J13シビアアクシデントで生じる破損・溶融燃料の臨界評価・臨界管理に関する研究安全研究・防災支援部門安全研究センター
臨界安全研究グループ
東海(原科研)須山 賢也
電話:090-9803-7921
E-mail:
suyama.kenya@jaea.go.jp
シビアアクシデントで大量の燃料デブリ(破損・溶融燃料)が生じた場合は、その臨界管理に燃料組成の燃焼に伴う変化を考慮する事が求められる可能性がある。本研究では最新の核データ及び計算コードを使用した燃焼計算結果を燃料デブリの臨界安全評価に取り入れるための計算コード整備とその性能評価を行い、燃料デブリ臨界安全評価システムの統合化を推進する。非従事者物理
計算機・情報
応用物理
その他
J14エキゾチック原子核の核物理研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
重元素核科学研究グループ
東海(原科研)西尾 勝久
電話:029-282-5454
E-mail:nishio.katsuhisa@jaea.go.jp
超重元素や不安定原子核領域に着目した核物理の実験もしくは理論研究を行う。安定同位体から離れた原子核に着目し、原子核の構造、反応、核分裂等における新現象と新原理の発見を目指す。このため、実験では原子力機構及び日本国内外の加速器施設を利用し、未知領域の原子核や重原子核を合成する。理論では、大型計算機を活用し、核構造や核反応及び核分裂に対するより根源的な理解を追求する。(https://asrc.jaea.go.jp/soshiki/gr/HENS-gr/従事者物理
数学
放射線
応用物理
計測・分析
計算機・情報
その他
J15超重元素の核化学的研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
重元素核科学研究グループ
東海(原科研)塚田 和明
電話:029-282-5491
E-mail:tsukada.kazuaki@jaea.go.jp
元素の周期表上で原子番号の上限に位置する超重元素の化学的性質をシングルアトムレベルで明らかにする。特に、重原子核と電子との相互作用で期待される価電子への相対論的効果の寄与を調べるため、シングルアトムでしか存在できない超重元素等を対象とした新規分析手法の開発を行い、例えば、イオン化電位、スピン状態、イオン半径、酸化還元電位または化合物形成などの、化学的あるいは原子分子的特性を測定することで明らかにする。
https://asrc.jaea.go.jp/soshiki/gr/HENS-gr/nc/)(https://www.jaea.go.jp/atomic_portal/jaea_channel/26/
従事者化学
放射線
物理
計測・分析
応用化学
その他
J16凝縮系の秩序形成に伴う界面ダイナミクスの研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
界面反応場化学研究グループ
東海(原科研)青柳  登
電話:029-284-3769
E-mail:aoyagi.noboru@jaea.go.jp
薄膜と液相の固液界面等における重元素の反応ダイナミクスにおいて、界面での相変化・臨界現象を考慮に入れた理論・シミュレーション研究又は実験的研究を行う。研究は主に原科研の施設で実施する。応募者は、物理学・材料化学・電気工学・計算科学など幅広い知識と技術を積極的に活用し、重元素の回収に向けた凝集・分散剤の設計開発を目指す。従事者物理
数学
機械
材料
計算機・情報
J17J-PARCにおけるハドロン・原子核物理の実験的研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
ハドロン原子核物理研究グループ
東海(原科研)佐甲 博之
電話:029-284-3828
E-mail:sako.hiroyuki@jaea.go.jp
グループで推進するJ-PARCのハドロン実験施設、J-PARC重イオン計画、またはRHIC及びBelle(II)におけるハドロン・原子核実験のいずれかに従事する。
(https://asrc.jaea.go.jp/soshiki/gr/hadron/)
従事者物理
J18重元素材料の電子物性研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
重元素材料物性研究グループ 
東海(原科研)神戸 振作
電話:029-284-3525
E-mail:kambe.shinsaku@jaea.go.jp
先端物性測定法を用いてf電子系の化合物の電子物性実験及び理論研究を行う。特に低温での新奇な磁性と超伝導や薄膜物性の研究を行う。実験研究は、主に原科研の施設及びJ-PARCのMLF施設で行う。従事者物理
応用物理
材料
化学
J19スピン流生成に関する研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
スピン‐エネルギー変換材料科学研究グループ
東海(原科研)森  道康
電話:029-284-3508
E-mail:mori.michiyasu@jaea.go.jp
表面弾性波や流体運動、回転運動など力学的運動や核スピン、光、熱など様々な自由度を用いたスピン流生成に関する研究を行う。また、カンチレバーなどのナノメカニクスや、ダイヤモンドNVセンターを用いた新たなスピン流検出手法の開発も行う。得られた成果をもとに、磁性体を用いた熱電変換など新たなエネルギー変換手法の開発を目指す。非従事者物理
応用物理
計算機・情報
J20スピントロニクス材料に関する研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
スピン‐エネルギー変換材料科学研究グループ
東海(原科研)森  道康
電話:029-284-3508
E-mail:mori.michiyasu@jaea.go.jp
第一原理計算や有限要素法など様々な数値計算手法を駆使して、スピントロニクスで有用な材料やデバイスの開発を行う。そして、スピン熱電発電や磁性体をベースにした耐放射線デバイスへの応用を通じて、原子力発電のエネルギー効率及び安全性の向上を目指す。非従事者物理
応用物理
計算機・情報
J21先端ミュオンビームを利用した物質材料研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
ナノスケール構造機能材料科学研究グループ
東海(原科研)髭本  亘
電話:029-284-3873
E-mail:higemoto.wataru@jaea.go.jp
J-PARCなど加速器で作られるミュオンを用いた物質研究に従事する。素粒子のひとつであるミュオンは、物質内部の局所磁場を超高感度で調べるプローブとして用いられ、様々な物質研究に活用することが可能である。本件では先端的なミュオンビームを用いて得られる物質の局所的な電子状態や水素状態等の知見による物質材料の機能研究を推進する。なお、ビーム実験の経験の有無は問わない。従事者物理
化学
材料
応用物理
応用化学
計測・分析
J22ナノスケール材料の構造物性に関する研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
ナノスケール構造機能材料科学研究グループ
東海(原科研)深谷 有喜
電話:029-282-6582
E-mail:fukaya.yuki99@jaea.go.jp
原子シートや表面超構造等のナノスケール材料の創製及びその構造物性の研究開発に従事する。先端的局所構造物性評価手法(陽電子・電子回折、走査型トンネル顕微鏡等)を駆使して新規ナノスケール材料の原子配置と電子状態を解明し、耐放射線性等を有する新規機能材料の開発に資する。従事者物理
材料
放射線
応用物理
化学
計測・分析
J23ナノ構造制御による先端材料開発の研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
ナノスケール構造機能材料科学研究グループ
東海(原科研)保田  諭
電話:029-282-6081
E-mail:yasuda.satoshi@jaea.go.jp
最先端のナノ構造制御研究を可能とする分子線エピタキシー薄膜創製装置 (MBE)、X線光電子分光装置 (XPS)、走査型トンネル顕微鏡装置 (STM)、ラマン分光装置などを駆使し、持続可能な社会のカギとなる水素社会実現に重要な燃料電池やカーボンリサイクルのための電極触媒の表面・界面制御、低次元ナノ構造創成、物性の解明を行う。従事者応用物理
材料
地球・環境
物理
J24量子多体系の理論研究原子力科学研究部門先端基礎研究センター
先端理論物理研究グループ
東海(原科研)宇都野 穣
電話:029-282-6901
E-mail:utsuno.yutaka@jaea.go.jp
クォーク、ハドロン、原子核物理の問題を中心に、スケールの敷居を超えて量子多体系の理論研究を行う。実験研究、物性研究との連携を強化し、実験研究の基盤となる理論研究や分野融合型の理論研究を歓迎する。非従事者物理
J25固液界面での放射線誘起反応の研究原子力科学研究部門原子力基礎工学研究センター
放射化学研究グループ
東海(原科研)熊谷 友多
電話:029-282-5268
E-mail:kumagai.yuta@jaea.go.jp
当グループでは燃料デブリや放射性核種の吸着材の水中での安定性を把握するため、固液混合状態での放射線による化学反応の研究を行ってきた。本研究テーマでは、放射線環境下において固体と液体との界面で起きる溶出反応や表面の化学的な性状変化のメカニズムを理解することで、固体表面の安定性を評価し、原子力工学で対象とする燃料や金属材料、鉱物、セラミックス等の固液界面で起こる溶解、核種移行、腐食、劣化などの現象の科学的基礎知見を集積し、反応予測を目指す。従事者化学
放射線
材料
応用化学
地球・環境
計測・分析
化学工学
J26放射性核種分離・分析の自動化技術の開発原子力科学研究部門原子力基礎工学研究センター
分析化学研究グループ
東海(原科研)北辻 章浩
電話:029-282-5517
E-mail:kitatsuji.yoshihiro@jaea.go.jp
放射性廃棄物等に含まれる放射性核種の分離や分析を迅速かつ少量で行い、作業者の被ばくや二次廃棄物の発生を低減することを目的に、分離分析における化学操作を効率化・簡略化する新しい技術の開発を進めている。本研究テーマでは、サンプルを効率的に濃縮・回収し測定妨害元素を選択的に除去するための新しい分離技術や、微少量の試料を取り扱うマイクロ分析技術、試料溶液の分取・調製等の前処理化学操作と検出・計測を一体化するシームレス分析技術を開発する。従事者化学
計測・分析
地球・環境
放射線
材料
応用化学
化学工学
J27炭素同位体分析を利用した森林下層土壌における炭素循環の解明に関する研究原子力科学研究部門原子力基礎工学研究センター
環境動態研究グループ
東海(原科研)小嵐 淳
電話:029-282-5903
E-mail:koarashi.jun@jaea.go.jp
森林による炭素貯留・隔離は、近年著しく進行する地球温暖化の緩和に効果的であると期待されている。森林の炭素貯留・隔離能力を最大限に発揮するためには、炭素の巨大な貯蔵庫となっている下層土壌における炭素循環の実態解明が不可欠である。本研究では、放射性・安定炭素同位体比の分析をはじめ、有機物の化学組成やDNA解析に基づく微生物種組成の分析などを駆使しながら、野外実験と室内実験を併用して、森林の下層土壌における炭素循環の実態解明に挑む。
https://nsec.jaea.go.jp/ers/environment/envs/koarashi.html
非従事者地球・環境
生物
化学
計測・分析
J28PHITSの高度化に関する研究原子力科学研究部門原子力基礎工学研究センター
放射線挙動解析研究グループ
東海(原科研)佐藤 達彦
電話:029-282-5803
E-mail:sato.tatsuhiko@jaea.go.jp
本テーマは,原子力機構が中心となって開発している粒子・重イオン輸送計算コードPHITSの高度化に資する研究を実施する。具体的には,PHITSをより汎用的な放射線影響解析パッケージに発展させることを目的に,従来のPHITSでは対応していない物理・化学・生物事象を解析できるよう機能拡張する。また,必要に応じてその新機能の検証実験を行う。若手研究者の自由な発想に基づく斬新な研究を期待します。従事者放射線
材料
物理
化学
生物
J29中性子回折法による多軸応力状態下での水素脆化破壊メカニズムに関する研究原子力科学研究部門原子力科学研究所物質科学研究センター
応力・イメージング研究グループ
東海(原科研)菖蒲 敬久
電話:029-282-5478
E-mail:shobu.takahisa@jaea.go.jp
2050年カーボンニュートラル,脱炭素社会の実現においては、水素エネルギー利活用が重要なカギを握っており、この水素社会実現のためには水素の供給量の拡大が必要不可欠であるが、鋼中に存在する空孔、転位、粒界などの欠陥・界面に集積した水素は鋼材の強度・延性を低下させることから,この水素脆化に関する課題解決が重要となる。当該テーマでは、鉄鋼材料に対して中性子回折法を活用し、応力三軸度によって水素脆化破壊の起点特定及び水素脆化支配因子を定量化し、多軸応力状態下での水素脆化破壊メカニズムを明らかにする。原子力科学研究所内の大型中性子施設であるJRR-3に設置されているRESAやJ-PARCに設置されている匠による実測及び有限要素解析による計算シミュレーションを組み合せ当該テーマを主体的に進めることができる若手研究者を歓迎する。従事者機械
材料
応用物理
計測・分析
J30中性子小角散乱法を用いたナノ構造解析および測定技術の高度化原子力科学研究部門原子力科学研究所物質科学研究センター
階層構造研究グループ
東海(原科研)熊田 高之
電話:029-284-3834
E-mail:kumada.takayuki@jaea.go.jp
本テーマでは、2021年に運転再開した原子力科学研究所の研究用原子炉(JRR-3)における中性子小角散乱装置(SANS-J)を中心に、J-PARC MLFの分光装置や他の分析手法とあわせたナノ構造解析研究を行う。また、SANS-J本体の高度化、およびSANS-JやJ-PARC MLFの中性子分光装置を用いた測定技術の高度化を行う。JRR-3/J-PARC MLFの中性子分光装置を駆使した研究の展開を求める。熱意のある若手研究者であればこれまでの経験や専門性は問わない。従事者材料
化学
物理
計測・分析
J31中性子散乱による強相関電子系物質の構造と物性の研究原子力科学研究部門原子力科学研究所物質科学研究センター
多重自由度相関研究グループ
東海(原科研)長壁 豊隆
電話:029-282-6094
E-mail:osakabe.toyotaka@jaea.go.jp
物質科学研究センター中性子材料解析研究ディビジョンでは、中性子利用技術を発展させ、構造と機能の相関解明に基づく先端材料開発等を推進している。当該テーマでは、JRR-3やJ-PARC MLFに設置された先端的な中性子散乱装置を駆使し、強相関電子系化合物の構造と物性の相関を解明する研究に従事するとともに、当グループ(多重自由度相関研究グループ)が所有するJRR-3の粉末構造解析装置や三軸型中性子分光器を使用した実験技術や実験データの解析技術の高度化に携わって頂く。これまでの経験や専門性は問わないが、このような研究開発に熱意を持って主体的に取り組むことのできる若手研究者を歓迎する。 (https://msrc.jaea.go.jp/jp/research/taju/https://www.jaea.go.jp/atomic_portal/jaea_channel/40/)従事者物理
材料
放射線
計測・分析
J32難分離性元素の分離技術に関する基礎研究原子力科学研究部門原子力科学研究所物質科学研究センター
アクチノイド化学研究グループ
関西(播磨)
又は
東海(原科研)
横山 啓一
電話:080-4869-1266
E-mail:yokoyama.keiichi@jaea.go.jp
ランタノイド、アクチノイドの隣り合う元素同士、同族の白金族など化学的性質が類似した元素同士の分離技術の開発に資する基礎研究を担う若手研究者を募集する。当該テーマでは、一般的な化学実験に加えSPring-8, SACLAなどを使ったX線分析、光化学実験、計算化学などの利用を想定しており、当該分野での経験があることが望ましい。ただし、積極的に新しいことにチャレンジする意欲があり、成果の発信ができうる能力を有する研究者であればこの限りではない。従事者応用化学
化学工学
計測・分析
化学
放射線
計算機・情報
J33高エネルギーX線マイクロビームを用いた同一視野での環境試料中の軽元素から重元素までの化学状態分析手法の確立と異種元素相関解析への応用原子力科学研究部門原子力科学研究所物質科学研究センター
放射光分析技術開発グループ
関西(播磨)谷田 肇
電話:080-4903-5984
E-mail:tanida.hajime@jaea.go.jp
福島第一原発由来の放射性微粒子などの環境試料や、今後取り出される予定の核燃料デブリ、あるいはガラス固化材料などに含まれている多種多様な元素について、大型放射光施設SPring-8に有する当機構(原子力機構)の専用ビームラインBL22XUに設置している高エネルギーX線用マイクロビーム集光ミラーを用い、Ca K端からCe K端までの広いエネルギー範囲において、集光ビームの設定を変えずに同一視野の元素マッピング及び価数マッピング測定を行い、異種元素相関解析へ応用するための技術開発を行う。また、必要に応じて、専用ビームラインBL23SUに設置している走査型軟X線顕微鏡による分析も行う。なお、熱意のある若手研究者であればこれまでの経験や専門性は問わない。従事者地球・環境
計測・分析
化学
放射線
物理
J34中性子散乱法による物質の動的挙動に関する研究原子力科学研究部門J-PARCセンター
中性子利用セクション
J-PARC古府 麻衣子
電話:029-284-3089
E-mail:maiko.kofu@j-parc.jp
中性子散乱法は、原子、分子、スピンのミクロスコピックな動的挙動を観測する有用な手法である。本テーマでは、主にJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)に設置された中性子非弾性・準弾性散乱装置を用いて、原子力機構が推進している水素を含む化合物や磁性体のダイナミクス研究を行う。また、MLFの冷中性子ディスクチョッパー型分光器(AMATERAS)で実施する関連研究の支援も行う。従事者物理
化学
材料
応用物理
J35加速器駆動核変換システム(ADS)における核データ測定及びビーム診断技術開発原子力科学研究部門J-PARCセンター
核変換ディビジョン施設利用開発セクション
J-PARC明午 伸一郎
電話:029-284-3207
E-mail:
meigo.shinichiro@jaea.go.jp
J-PARCセンター核変換ディビジョン施設利用開発セクションでは、加速器駆動核変換システム(ADS)に用いられるビーム窓等の材料照射データを取得するための大強度陽子ビームを用いた照射施設の検討を進めている。照射施設及びADSの核設計に用いられるコード及び核データの精度向上のため、数GeV陽子を用いた核種生成断面積や核破砕中性子のエネルギースペクトル等の核データ測定を実施している。また、ADSの標的に入射する大強度陽子ビームの診断技術の開発を実施している。本研究では、ADSの設計に関する核データの測定、及びビーム診断技術開発を行うとともに、照射施設の核的な設計を進める。従事者物理
放射線
計測・分析
応用物理
J36J-PARC物質・生命科学実験施設におけるシンチレータ型及びガス型中性子検出器の開発研究原子力科学研究部門J-PARCセンター
中性子基盤セクション
J-PARC中村 龍也
電話:029-282-5344
E-mail:nakamura.tatsuya@jaea.go.jp
原子力機構がJ-PARC MLFに設置した世界最先端のパルス中性子実験装置の先進性の維持、新規研究分野への展開を目的として、シンチレータ型あるいはガス型中性子検出器の開発を行う。応募者は、当該検出器の効率、位置分解能、計数率特性等の性能向上のため検出材料、電子回路、信号処理から測定手法に渡る計測システム全般に関する開発研究を行う。従事者放射線
計測・分析
電気・電子
材料
J37J-PARC 加速器の性能向上に関する研究原子力科学研究部門J-PARCセンター
加速器ディビジョン
J-PARC金正 倫計
電話:029-284-3172
E-mail:kinsho.michikazu@jaea.go.jp
J-PARC陽子加速器では最大出力1MWでの安定運転を目指して、加速器の高度化をすすめている。ビーム出力を増加させ、安定に加速器を運転するためには、ビームロスを低減させることが、また安定に運転するためには、構成機器の長寿命化が必要不可欠である。本テーマでは、主にリニアック、及び 3GeVシンクロトロン(RCS)でのビームロスを低減することを目的として、ビームの診断開発、及びロスビームの対策に関する研究を行う。また、加速器の安定性の向上を目的として、ビーム発生機器、高周波加速空洞、高周波源及び真空システムの高度化、荷電変換システムの開発、電源や電磁石の改良、その他、加速器構成機器、及びビーム制御に関する研究も併せて行う。従事者物理
数学
放射線
機械
電気・電子
計算機・情報
ロボット
J38中性子偏極用He-3フィルターの高度化及び利用研究原子力科学研究部門J-PARCセンター
共通技術開発セクション
J-PARC奥 隆之
電話:029-284-3196
E-mail:takayuki.oku@j-parc.jp
原子力機構が推進しているパルス中性子源施設における多様な偏極中性子利用技術の高度化・利用拡大の一環として、適用可能装置が多く汎用性の高いスピン交換光ポンピング法に基づくHe-3ガス型中性子偏極フィルターデバイスに関して、J-PARC MLFにおいて、その高性能化および多様化を図る。更に、同偏極フィルター用の試料環境機器の開発を行い、パルス偏極中性子の利用研究に取組む。従事者材料
物理
化学
応用物理
J39パルス中性子源施設での中性子散乱計測・解析の計算科学手法による高度化原子力科学研究部門J-PARCセンター
共通技術開発セクション
J-PARC巽 一厳
電話:029-284-3169
E-mail:kazuyoshi.tatsumi@j-parc.jp
原子力機構が推進しているパルス中性子源施設での中性子散乱計測と計算科学の融合による中性子散乱解析技術の高度化を目的として、以下のテーマのいずれかの研究開発を推進する:1)ガウシアン過程に基づく中性子回折のオンラインサンプリング最適化 2)人工ニューラルネットワークまたはカーネル密度推定による散乱強度分布表現の高精度化 3)水素原子核のシュレディンガー方程式解に基づく非弾性中性子散乱断面積の理論計算。非従事者数学
計算機・情報
計測・分析
材料
J40偏極中性子光学に関する研究開発原子力科学研究部門J-PARCセンター
中性子基盤セクション
J-PARC丸山 龍治
電話:029-284-3811
E-mail:ryuji.maruyama@j-parc.jp
原子力機構が推進しているパルス中性子源施設における多様な偏極中性子利用技術の高度化・利用拡大の一環として、J-PARC MLFで実施ししている、中性子反射率測定に有効な磁気多層膜を用いた世界最先端の中性子偏極デバイス開発に従事する。デバイスを構成する磁気多層膜特有の磁性、偏極中性子を用いた多層膜の磁気構造解析手法及びそれらを応用したサイエンスの展開等に関する研究開発を意欲的に進め、MLFにおける偏極中性子利用の高度化に貢献する。従事者物理
応用物理
J41金属廃棄物の汚染核種存在形態と処理時の移行挙動に関する研究廃炉環境国際共同研究センター
廃棄物処理・処分技術開発グループ
東海(核サ研)黒木 亮一郎
E-mail:kuroki.ryoichiro@jaea.go.jp
東京電力福島第一原子力発電所の廃炉では多くの金属廃棄物が発生する。金属は除染等の処理により再利用が可能な材料であり、このためには除染処理技術とともに残存する放射性核種の量を把握する手法の確立が必要である。これは、国内の原子力施設の廃炉・廃止措置にも共通する課題である。高温溶融などの除染処理における核種の移行挙動を明らかにし、再利用可能とするための処理条件を確立するための実験並びに解析に関する研究を行う。非従事者材料
放射線
応用物理
J42ナトリウム冷却高速炉のリスク評価手法に関する研究開発高速炉・新型炉研究開発部門炉設計部
高速炉プラント設計グループ
大洗西野 裕之
電話:029-267-1919
E-mail:nishino.hiroyuki@jaea.go.jp
リスク情報を活用した国際標準の安全設計アプローチの開発に向けて、当グループでは、ナトリウム冷却高速炉を対象に、国際協力も活用して外的事象も含めてレベル1~レベル3確率論的リスク評価(PRA)手法の開発を進めている。その取り組みの一環として、米国多目的試験炉(VTR)プロジェクトに参画し、VTRのPRAにおける機器信頼性データの共同評価やピアレビューを計画しており、本件では、リスク評価、数値解析を含む安全評価の国際共同研究の実務に取り組むことを通して、我が国のナトリウム高速炉のリスク評価手法の高度化に寄与する。また、軽水炉を対象に整備されたPRA 手法のナトリウム冷却高速炉への適用性を分析したうえで、ナトリウム冷却高速炉のレベル3PRAまでの評価手法を構築する。なお、応募者の希望に応じて研究スコープは検討する。非従事者物理
数学
放射線
機械
J43再生可能エネルギーと共存する新型発電システムをもつ小型高速炉の設計研究高速炉・新型炉研究開発部門炉設計部
高速炉プラント設計グループ
大洗山野 秀将
電話:029-267-1919
E-mail:yamano.hidemasa@jaea.go.jp
2050年温室効果ガス排出実質ゼロに向けて、主力電源化する再生可能エネルギーと共存するため、蓄熱性能を向上させた新型蓄熱技術を導入した新型発電システムもつ小型炉(SMR)の設計研究を行う。具体的には、実用蓄熱プラントの調査を行い、プラント設計概念及びコスト評価を比較する。また、化学蓄熱技術等の新技術を取り入れた蓄熱槽を有した新型蓄熱システムの予備設計を行い、それに適合したSMRの設計研究を行う。さらに、将来の事業展開を見据えて、将来の電力価格や発熱源のコストを調査し、市場ニーズを整理する。なお、応募者の希望に応じて研究スコープは検討する。非従事者物理
数学
地球・環境
機械
J44大洗町を念頭においた、原子力研究開発機関と立地地域との共生にかかる社会科学的アプローチによる実践的研究高速炉・新型炉研究開発部門戦略・計画室
戦略・社会環境グループ
大洗加藤 孝男
電話:029-267-1919
E-mail:kato.takao@jaea.go.jp
当グループでは、社会科学を介した新型炉等の社会からの受容の促進を目指した研究を進めている。その取組の一環として、立地地域との関係深化のための方策の研究として、福島第一原発事故に起因するトリチウム水の取扱いについて、討論型世論調査の手法を活用した討論フォーラムを設計、実施するなどの取組を行っている。また、東海村でも「自分ごと化会議」が開始されている。本研究では、これらを含む既往の取り組みを踏まえつつ、立地地域における原子力に対する受容性を向上させるため、大洗町を念頭に、原子力研究開発機関と立地地域とがお互いの抱える課題を共有し、その課題の解決に向けて、共に主体的かつ建設的な議論を行えるような場や仕組みについて、社会科学的なアプローチによる実践的な研究を行う。非従事者その他
J45経済安全保障の観点に立って、新型炉の社会実装を目指す上で必要な、技術の維持・確保・育成方策に関する研究高速炉・新型炉研究開発部門戦略・計画室
戦略・社会環境グループ
大洗加藤 孝男
電話:029-267-1919
E-mail:kato.takao@jaea.go.jp
昨今の技術覇権を巡る国際的な競争の激化を踏まえ、国の成長戦略において、経済成長と安全保障を支える戦略技術について、我が国の優位性の維持・獲得を実現していくことの重要性が議論されている。原子力技術はこうした観点から重要な技術と考えられるが、現状は、原子力発電に対する厳しい世論の継続を背景として、新増設などの大規模投資が行われず、長年培われてきた国内の技術基盤・サプライチェーンが脆弱化しつつある。こうした状況は、新型炉技術の社会実装を目指した原子力研究開発においても同様である。本研究では、上述のような経済安全保障の観点に立って、日本の原子力産業の国際的視点からの優位性について現状を把握し、これを踏まえて、新型炉の社会実装を目指す上で必要な、自国に保有すべき技術の維持・確保・育成の方策について、国際関係、競争経済、自由市場、金融、法制度等の観点から研究し、もって新型炉技術の社会実装を実現するためのシステムのあり方の検討に役立てる。非従事者その他
J46熱流動-構造連成過渡事象に影響するプラントパラメータの抽出及び定量化技術に関する研究開発高速炉・新型炉研究開発部門高速炉サイクル研究開発センター
炉心・プラント解析評価グループ
大洗田中 正暁
電話:029-267-1919
E-mail:tanaka.masaaki@jaea.go.jp
ナトリウム冷却高速炉の熱流動現象と構造が強く関係する過渡問題における解析評価では、温度条件やポンプ特性など多様なプラント設計パラメータが解析結果に影響を与える。本研究では、プラント設計パラメータについて、過去の知見等から知識ベースを構築し、解析結果に大きな影響を与え得るパラメータを効率的に判定、抽出し、パラメータの有する変動幅を定量化する手法を開発する。これにより、炉構造の設計最適化プロセスに本手法を組み込むことで、効率的な解析条件の設定を可能とし、設計最適化プロセスの効率化を達成するものである。非従事者機械
計算機・情報
計測・分析
J47高速炉の照射後試験解析による核特性解析手法のV&V/UQ高速炉・新型炉研究開発部門高速炉サイクル研究開発センター
炉心・プラント解析評価グループ
大洗大木 繁夫
電話:029-267-1919
E-mail:ohki.shigeo@jaea.go.jp
高速炉の核特性解析手法の検証・妥当性確認(V&V)を目的として、炉心燃料の燃焼後核種組成の実験解析を行う。我が国の高速実験炉「常陽」及び米国の高速実験炉「EBR-II」(米国との協力協定締結後、データ入手予定)で取得された照射後試験データに対して詳細な解析・評価を行い、高精度・高品質の高速炉実験解析データベースとして整備するとともに、核特性解析コード及び核データからなる解析手法の評価精度を確認・向上させる。解析・評価においては、実験に起因する不確かさ、解析モデルに起因する不確かさ、核データに起因する不確かさ等、考えられ得る不確かさ要因やバイアス要因について定量化(UQ)することで、実験解析の信頼度を最大限に引き出す。非従事者物理
計算機・情報
J48高温構造設計評価手法の高度化に向けた構造物の非弾性挙動に関する研究開発高速炉・新型炉研究開発部門高速炉サイクル研究開発センター
構造安全解析評価グループ
大洗宮崎 真之
電話:029-267-1919
E-mail:miyazaki.masashi@jaea.go.jp
ナトリウム冷却型高速炉をはじめとする革新炉の設計を高度化するためには、クリープ挙動を生じる高温環境下で使用される機器・構造物について、非弾性挙動を適切に予測し、これに基づいて破損を防止するための設計評価を行う必要がある。このため本研究では、クリープ疲労やクリープ座屈などによる破損を、既往の設計評価技術に比してより合理的な非弾性挙動の予測に基づいて防止するため、クリープ挙動による応力やひずみの再配分などの非弾性挙動の特性を有限要素法解析および構造物試験を通じて分析の上、物理モデルや工学的な評価手法を考案し、設計評価手法技術の高度化を図るものである。非従事者機械
材料
J49革新炉機器・配管系の耐震技術高度化に関する研究開発高速炉・新型炉研究開発部門高速炉サイクル研究開発センター
構造安全解析評価グループ
大洗宮崎 真之
電話:029-267-1919
E-mail:miyazaki.masashi@jaea.go.jp
既設軽水炉と比べて高温運転となる革新炉の実現に向けては、内包される機器・配管系の耐震評価手法について、プラント特性を踏まえて高度化する必要がある。本研究では、革新炉の機器・配管系を対象に地震荷重下における終局強度の解明、耐震設計法の在り方、それを踏まえたフラジリティ評価を活用した最適設計法等について有限要素解析や試験を通じて検討を行う。研究成果については、日本機械学会規格等の規格へ反映することを見据えて検討する。非従事者機械
材料
計算機・情報
その他
J50高速炉燃料要素・燃料集合体の照射挙動シミュレーションコードの開発高速炉・新型炉研究開発部門高速炉サイクル研究開発センター
燃料材料開発部燃料技術開発課
大洗上羽 智之
電話:029-267-1919
E-mail:uwaba.tomoyuki@jaea.go.jp
高速炉サイクル技術の実用化に不可欠な研究開発基盤を強化するため、燃料要素・燃料集合体の炉内でのふるまいをシミュレーションし、信頼性の高い燃料設計や革新的な新型燃料開発を実現するための計算コード開発を行う。本研究開発では、燃料要素の炉内でのふるまいをシミュレーションする計算コード(CEDAR)と燃料集合体の炉内湾曲をシミュレーションする計算コード(BAMBOO)、また、これらを連成させたシステムを用いて、「常陽」等で照射した高速炉燃料もしくは集合体の照射後試験データの解析を行う。解析結果に基づき、燃料の照射下でのふるまいをモデル化し、計算コードへの導入および連成システムの高信頼性化・高機能化を図る。非従事者機械
材料
計算機・情報
応用物理
数学
J51マルチコアCPUおよびGPUシステムに基づく並列計算を使用した強磁性材料の非線形アルゴリズムによる電磁場シミュレーションの高度化研究高速炉・新型炉研究開発部門敦賀総合研究開発センター
ナトリウム技術開発グループ
敦賀ミハラケオビデウ
(山口智彦)
電話:0770-39-1031
E-mail:mihalache.ovidiu@jaea.go.jp
電磁場シミュレーションによる非破壊検査技術の高度化研究を行っている。強磁性材料に対する電磁場シミュレーションは、有限要素法(FEM)によるモデリングを行っているが、これに新しい非線形アルゴリズムを実装することでさらなる高度化につながると考えている。ただし、このシミュレーションには時間を要することから、非線形の時間過渡や調和近似を行う上で、非線形アルゴリズムの最適化と並列処理の高速化が必要となってくる。本テーマでは、最初にFortranで開発済みの並列計算(OpenMP)のためのコードの改良から始め、マクスウェルの電磁気学に基づく強磁性材料の非線形アルゴリズム(ニュートン・ラフソン法など)を新たに開発して実装し、NVIDIAが開発したGPU活用技術CUDAも併用して、電磁場シミュレーションの並列計算を加速させる研究を行う。非従事者物理
数学
計算機・情報
計測・分析
J52廃棄物に含まれる有機溶媒等の処理に関する研究開発核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所環境技術開発センター
廃止措置技術部 廃棄物処理技術課
東海(核サ研)佐藤 淳也
電話:029-282-1133
E-mail:sato.junya@jaea.go.jp
核種分離などで使われた廃溶媒や原子力施設で使用された機械油などは、各使用施設で保管されており、廃止措置時に多くの施設からの発生が予測されている。これらの有機溶媒等は、セメント固化等の廃棄体化処理が難しいことや埋設環境における悪影響が懸念されており、処理が難しい廃棄物の一つとして位置づけられ、その処理方法の確立が求められている。特に、過去に廃棄された放射性核種を含む溶媒等の特性を評価し、スチームリフォーミング処理法やAAM固化法などによる処理の可能性を明らかにする作業には、材料や分析化学の知識だけでなく、放射線環境化での作業のしやすさ等に配慮した知恵が必要となる。ウランを含む溶媒等の廃棄物特性を評価した上で、それに応じた処理に関する研究開発を行い、国内原子力施設の廃止措置の促進に貢献する。従事者地球・環境
放射線
材料
応用化学
化学工学
計算機・情報
J53地下環境微生物の代謝機能や物質移行影響に関する研究開発核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所環境技術開発センター
基盤技術研究開発部核種移行研究グループ
東海(核サ研)天野 由記
電話:029-282-1133
E-mail:amano.yuki@jaea.go.jp
放射性廃棄物の地層処分を行う際、地下環境における核種の挙動に関する評価を行う必要がある。地層処分システムには、地下水・鉱物・コロイド・腐食物質・微生物等の天然物質だけでなくセメントやベントナイト等の人工材料も存在するため、本研究では、これらの影響を考慮した核種移行評価に関する研究開発を実施する。具体的には、下記のいずれか、またはこれらに関連する研究を実施する。
・地下微生物の代謝機能や物質移行への影響について、深部地下施設を活用した実験や分子生物学的解析により解明する。
・地下環境における地球化学特性と物質移行に関わる影響評価をフィールド調査・室内試験・計算科学等により評価する。
非従事者地球・環境
生物
その他
J54水素発生リスクを低減した金属アルミニウムの処理に関する研究開発核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所環境技術開発センター
廃止措置技術部 廃棄物処理技術課
東海(核サ研)佐藤 淳也
電話:029-282-1133
E-mail:sato.junya@jaea.go.jp
放射性廃棄物として存在する金属アルミニウムをセメント固化した場合、水素ガスの発生を伴う溶解反応が進行するため、廃棄体の健全性が損なわれる。そのため、本研究では金属アルミニウムを含む廃棄物の貯蔵・処分に向けて、金属アルミニウム表面に皮膜を形成し、皮膜の形成が水素の発生に及ぼす影響を解析する。さらに、金属アルミニウム及び金属アルミニウムを含む廃棄物と固化材料との相互作用、及び貯蔵・処分時における固化材料の劣化過程をコールドの実験的手法によって調査する。非従事者材料
地球・環境
建築・土木
化学工学
応用化学
計算機・情報
J55セメント系固化体の中長期挙動推定手法の確立と変質モデル構築に関する研究開発核燃料・バックエンド研究開発部門 核燃料サイクル工学研究所環境技術開発センター
廃止措置技術部 廃棄物処理技術課
東海(核サ研)佐藤 淳也
電話:029-282-1133
E-mail:sato.junya@jaea.go.jp
福島第一原子力発電所の廃炉作業を含む国内の原子力施設の廃炉・廃止措置においては、多種多様な廃棄物が発生する。これらの廃棄物は必要な期間、管理(保管、処理、処分)する必要がある。廃棄物によって固化体の性状も変化することから、各々の廃棄物に対して固化体の健全性や経年劣化等のデータを取得することは合理的とは言えない。このことから、100年~数千年程度の中長期挙動推定手法を検証し確立するとともに変質モデル構築することで、廃炉・廃止措置作業から発生する廃棄物の管理手法選定に貢献する。非従事者材料
地球・環境
建築・土木
化学工学
応用物理
計算機・情報

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