4_1 研究に携わった人々
東濃地科学センターでは,1990年代後半から,広域地下水流動研究と超深地層研究所計画を実施してきました。その過程で「わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性―地層処分研究開発第2次取りまとめ―」(通称,H12レポート)1)や,CoolRep(クールレポ)2)などの取りまとめを行ってきました。また,東日本大震災以降に行われた機構改革では,瑞浪超深地層研究所における研究課題を必須の課題に集約し取り組んできました。
それらに携わった実質研究者数(建設関係者は除く)は,2001年以降毎年15~20名ほどでしたが,2011年の東日本大震災以降,徐々に福島研究開発部門に移籍し人数が大きく減少しました。

研究者の出身分野,所属
研究に従事した研究者の専門分野は,土木工学,岩盤力学,地質学,物理探査,水理学,地球化学,微生物学,社会科学など多岐にわたっており,その多くが20~40歳代でした。また,常駐の研究者の他に,共同研究などで大学を含む様々な研究機関の研究者が随時,研究坑道で試験研究を行いました。共同研究や研究協力などで,瑞浪超深地層研究所を直接的・間接的に利用した機関は以下のとおりです。
- 岡山大学
- 金沢大学
- 岐阜大学
- 京都大学
- 静岡大学
- 東海大学
- 東京大学
- 東京都市大学
- 東北大学
- 名古屋大学
- 日本大学
- 早稲田大学
- シャルマール工科大学(スウェーデン)
- リベレツ工科大学(チェコ)
- 大林組(株)
- 鹿島建設(株)
- 川崎地質(株)
- さいたまPackage-D(有)
- 清水建設(株)
- デンカ(株)
- 東京測器研究所(株)
- 西松建設(株),産業技術総合研究所
- (財)原子力環境整備促進・資金管理センター
- (財)電力中央研究所
- (公財)地震予知総合研究振興会 東濃地震科学研究所
- 韓国原子力研究所(KAERI)
- スイス放射性廃棄物管理協同組合(NAGRA)
- 米国サンディア国立研究所(SNL)
参考文献
- 増田純男,梅木博之,内藤守正 (2000): わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性,日本原子力学会誌,42巻,6号,pp.486-506.
- 梅木博之,日置一雅,大澤英昭,藤田朝雄,柴田雅博,牧野仁史,岩月輝希,竹内真司,石丸恒存 (2010): 地層処分研究開発成果とりまとめ; CoolRep H22,日本原子力研究開発機構,JAEA-Review 2010-073,255p.