使用済燃料中プルトニウムの非破壊測定(NDA)実証実験
米国DOE(エネルギー省) /LANL(ロスアラモス国立研究所)との共同研究として、原子炉廃止措置研究開発センター(旧ふげん発電所;以後「ふげん」ともいう)において、LANLが開発する使用済燃料非破壊測定(NDA)装置をプール水中に設置し、燃焼度の異なる数体の使用済燃料を、ふげん側操作員との協力によりNDA装置にて測定する作業を共同で実施しました(平成25年6月)。

この共同研究は、米国DOEのNGSI(Next Generation Safeguards Initiative)における技術開発プログラム“使用済燃料中のプルトニウムの非破壊測定による定量”の一環として、行われたものです。従来から国際保障措置において使われている使用済燃料の定性的非破壊検認装置(チェレンコフ光確認装置、燃焼度確認用全中性子測定装置(Fork Detector)、特性ガンマ線確認装置等)では、使用済燃料中のプルトニウム等の核物質が定量的に検認できていないことに対して、NGSI中のプログラムでは部分欠損を定量的に確認できる装置の開発を目指しています。このプログラムでは14のNDA技術について検討し、その中から2あるいは3のものを組合せたNDA技術の実証装置を製作し、日本を含むいくつかの国で測定試験を実施することと、されています。

この共同研究に使われた非破壊装置は、PNAR(Passive Neutron Albedo Reactivity:自発中性子反射反応法)とSINRD(Self-Interrogation Neutron Resonance Densitometry:自発中性子共鳴濃度分析法)が組み合わされたものが使われました。測定しました使用済燃料はMOX-B型7体及びUO2型1体の計8体です。測定結果につきましては、現在評価中です。