開催趣旨
2014年4月に「エネルギー基本計画」が閣議決定され、原子力は我が国の「エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源」と位置付けられた。また、原子力利用の不断の安全性向上と核不拡散及び核セキュリティ分野での貢献の重要性が改めて示された。原子力を取り巻くこうした状況の中、国際的な核拡散上の懸念及び原子力新興国の増加などの情勢の変化を踏まえ、核不拡散を確保しつつ効果的・効率的な保障措置を実施するための制度的、技術的方策及び核燃料サイクルの推進とプルトニウム利用の透明性確保を含む今後の核不拡散向上のための制度面、技術開発の方向性について議論する。さらに、原子力機構は国際的な核不拡散・核セキュリティの強化のために、主に人材育成を中心とした能力構築支援の活動をしており、さまざまな関係者が集うプラットフォームとしての機能も果たしている。国内の規制当局や治安当局、事業者への能力構築支援にもその活動を拡大してきており、「核不拡散・核セキュリティ人材育成の中核拠点(COE: Center of Excellence)」となってきている。核不拡散・核セキュリティの強化に向けて、日本を含む各国のCOEが今後、どのような貢献ができるか、それをどう実現していくかについて議論する。
実施概要
- 開催日時:
- 平成26年12月3日(水) 10:00〜17:35
- 開催場所:
- 時事通信ホール(東京都中央区銀座5-15-8 時事通信ビル2階)
- http://www.jiji.com/hall/access.html
- 主催:
- (独)日本原子力研究開発機構
- 共催:
- (公財)日本国際問題研究所
- 国立大学法人東京大学大学院工学系研究科 原子力国際専攻
- 国立大学法人東京工業大学 原子力国際共同研究センター
- 入場料:
- 無料(事前申込制)
- 言語:
- 日本語・英語(日英同時通訳有り)
レセプション
フォーラム終了後に、講演者及びパネリスト等をお迎えして、会費制のレセプション(立食)を開催致します。
- 会場
- 時事通信ビル 13階 ラウンジ日比谷
- 会費
- 3,000円
プログラム
※プログラムの一部、講演者及びパネルディスカッション参加者については変更となる可能性がありますことご了承願います。
平成26年12月3日(水) 10:00〜17:35
開会挨拶、基調講演及び基調報告 10:00〜12:00
開会挨拶
- 松浦 祥次郎 日本原子力研究開発機構 理事長
基調講演
- 「核セキュリティと米国の役割」
- ボニー・ジェンキンス 米国国務省 国際安全保障拡散防止局 脅威削減プログラム大使
- 「国際社会の原子力平和利用と核不拡散確保の取り組み及び日本への期待」
- オリ・ハイノネン ハーバード大学ケネディ行政大学院 上級研究員(元IAEA事務次長)
- 「核不拡散・核セキュリティの課題と国内の取組」
- 大島 賢三 前原子力規制委員会 委員
基調報告
- 「核不拡散・核セキュリティに係る国内外の動向」
- 持地 敏郎 日本原子力研究開発機構 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター長
パネルディスカッション1 13:00〜15:00
「国内外の情勢を踏まえた効果的・効率的な核不拡散確保のための方策と技術開発の役割及びその方向性」
- 座長
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- 村上 憲治 核物質管理センター 理事長
- パネリスト
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- ジル・クーリー 国際原子力機関 (IAEA) 保障措置局 概念計画部長
- オリ・ハイノネン ハーバード大学ケネディ行政大学院 上級研究員(元IAEA事務次長)
- 香山 弘文 経済産業省 資源エネルギー庁 原子力国際協力推進室長
- クリストフ・グゼリ 在日フランス大使館 原子力参事官
- 遠藤 哲也 元原子力委員会委員長代理 / 日本国際問題研究所 客員研究員
- 久野 祐輔 日本原子力研究開発機構 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター 副センター長 / 東京大学大学院教授(委嘱)
- 趣旨
- 国際的な核拡散上の懸念及び原子力新興国の増加、我が国のエネルギー政策など国内外の情勢を踏まえ、限られた保障措置の資源の中で、核不拡散を確保しつつ効果的・効率的な保障措置の実施、核拡散に関する懸念に対応する技術的措置及び技術開発の方向性について議論する。また、核燃料サイクルの推進とプルトニウム利用の透明性確保のための制度的、技術的方策について議論する。
パネルディスカッション2 15:30〜17:30
「核不拡散・核セキュリティ人材育成の中核拠点(COE)の役割と今後にむけた期待」
- 座長
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- ボニー・ジェンキンス 米国国務省 国際安全保障拡散防止局 脅威削減プログラム大使
- パネリスト
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- クワン・キョー・チェ 韓国核不拡散核物質管理院 (KINAC) 国際核不拡散セキュリティアカデミー センター長
- シャロン・スクワッソーニ 米国戦略国際問題研究所 (CSIS) 拡散防止プログラム部長兼上級研究員
- スゲン・スンバルジョ インドネシア 原子力規制庁 (BAPETEN) 副長官代理(許認可及び検査担当)
- 山村 司 文部科学省 研究開発局 核不拡散科学技術推進室長
- 直井 洋介 日本原子力研究開発機構 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター 副センター長
- 趣旨
- 2010年の核セキュリティサミットを起点に原子力機構にISCNが設置され約4年が経過した。アジア地域を中心とした核不拡散・核セキュリティの強化のために人材育成を中心とした能力構築支援を主に活動しているが、国内の規制当局や警備当局、事業者への能力構築支援にもその活動を拡大してきており、「核不拡散・核セキュリティ分野の人材育成の中核拠点(COE)」として国内外の関係者が集うプラットフォームとしても機能している。このようなISCNの活動をアピールするとともに、核不拡散・核セキュリティの強化に向けて今後日本を含む各国のCOEに何ができるか、それをどう実現していくかを議論する。
閉会挨拶 17:30〜17:35
- 藤井 康正 東京大学大学院工学系研究科 原子力国際専攻 教授・専攻長
レセプション 18:00〜19:30
- 於:時事通信ビル 13階 ラウンジ日比谷