平成28年8月19日(金)更新
深度350m調査坑道 の試験坑道5において、緩衝材と岩盤の隙間にできる水みちを確認するための緩衝材流出試験( 平成27年11月13日掲載記事 参照)を実施しています。平成28年2月から、図に示すように試験孔内に緩衝材を設置し、斜めのボーリング孔から地下水を毎分100mlで注水を継続してきました。 今般、およそ半年間の試験を終了し、緩衝材を引上げ、水みちの有無の観察や分析のための試料採取を行いました。今後は、採取した試料を使用して、緩衝材の密度や含水量を調べていきます。
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平成28年8月19日(金)更新
平成28年8月3日(水)から5日(金)の日程で、鹿児島県鹿児島市において一般社団法人日本原子力学会バックエンド部会主催の「第32回バックエンド夏期セミナー」が開催されました。本セミナーのテーマは「放射性廃棄物処分における分野横断的研究」であり、低レベルおよび高レベル放射性廃棄物の処理・処分、ガラス固化技術の高度化等について、約90名の参加者による分野の枠を超えた議論が行われました。
幌延深地層研究センターからは、ポスターセッションにて、深度350m調査坑道において実施している人工バリア性能確認試験の現状を紹介し、専門家との議論を行いました(写真)。
写真 ポスターセッションでの議論の様子
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平成28年8月5日(金)更新
京都大学との共同研究「幌延深地層研究センターにおける掘削損傷領域の可視化手法の検討」(
2月5日掲載記事
参照)に関する作業として、
深度350m調査坑道
の試験坑道3において樹脂*1を注入したのち(
4月1日掲載記事
参照)周辺に新たにボーリングを実施して岩石試料を採取し、割れ目への樹脂の充填状況を確認しました。
写真1は岩石試料の採取作業の様子を、写真2は採取した岩石試料を示します。採取した岩石試料を紫外線照射下で観察したところ、写真3に示すように掘削損傷領域内部の割れ目への樹脂の充填が確認されました。今後も注入孔周辺での岩石試料採取作業を実施するとともに、岩石試料の詳細な観察により、掘削損傷領域内部の割れ目の開口幅や連結性に関する情報を整理し、掘削損傷領域の可視化手法を整備していきます。
*1 樹脂とは…
今回注入した樹脂には蛍光剤が混ぜ込んであり、紫外線を照射すると青く光る性質を有しています。
写真1 岩石試料採取作業の様子
写真2 採取した岩石試料
写真3 割れ目内に充填された樹脂