平成27年12月18日(金)更新
深度350m以深の東立坑掘削時における周辺岩盤への影響をモニタリングすることを目的として、平成26年1月にマルチ光計測プローブを設置し(
平成26年1月24日掲載記事
参照)、データを取得しています(マルチ光計測プローブによる計測データは、
平成26年度調査研究成果報告
のp.31-33に掲載されています。)。
設置しているマルチ光計測プローブ内のセンサー類が正常に作動しているかどうかを確認するために、年に1回のメンテナンス作業を実施しています(写真)。今回の作業により、センサー類に異常がないことを確認しました。
本件は、「
マルチ光計測プローブを用いた掘削影響領域の長期モニタリングとその評価
」(平成26年1月10日掲載トピックス参照)の一部として実施しているものです。
写真 発表の様子
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平成27年12月11日(金)更新
深度350m調査坑道では、天然バリア(岩盤)および人工バリア(緩衝材)中での物質の挙動を把握するための物質移行試験を実施しています。これまで割れ目がない岩盤部分(健岩部)での物質の動きや広がり方を把握するため、収着性*のトレーサー*を用いた原位置試験を行ってきました(図及び
平成26年7月18日掲載記事
参照)。今般、岩盤のどの方向にどの程度の物質が拡散しているかを確認するために、ボーリングによる岩石試料の採取を開始しました。
写真1にボーリングにより岩石試料を採取している様子、写真2に、採取した岩石試料を示します。今後は、写真2に示すようないくつかの方向の分析を行い、物質の拡散状況を調べる予定です。
*1 吸着性とは…
固体や液体等の表面に物質がくっつく現象(吸着)と、固体や液面の内部に取り込まれる現象(吸収)の両方をあわせて収着と言い、収着を起こしやすい物質の性質を指します。
*2 トレーサーとは…
地下水の流れの方向や流れる時間などを調べるために、地下水に目印としてまぜる染料やその他の薬品を指します。幌延深地層研究センターでは一般的な試薬を用い、放射性トレーサーを利用した原位置トレーサー試験を行うことはありません。
写真2 採取した岩石試料
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平成27年12月4日(金)更新
幌延深地層研究センターでは、
必須の課題
の1つとして、堆積岩が有する地震・断層活動などの地殻変動に対する力学的・水理学的な緩衝能力を評価し、堆積岩地域における立地選定や処分場の設計を、より科学的・合理的に行うための技術と知見を整備する計画です。
本研究開発の一環として、深度350m調査坑道に11台の地震計を増設する準備作業を開始しました(図、写真)。今後、緩衝能力試験等の実施により生じる地震波形を観測することで、断層や割れ目の位置、特徴等を推定することが可能になります。
写真 地震計設置に伴う準備作業
図 地震計設置箇所(予定)
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