STAGE2 放射線の歴史と基礎知識

今から100 年以上前、レントゲン博士がX線を発見したのをきっかけに多くの科学者が放射線の性質や応用技術などを研究してきた。このステージでは、20 億年前の天然原子炉の発見、X線やウランの放射能の発見、といった近年の放射線・放射能に関する歴史を縦軸に、放射能と放射線の違いやα線、β線、γ線、中性子線の透過率といった放射線の基礎知識についても紹介する。

核分裂反応

ウランやプルトニウムなどの原子核が、中性子を捕りこむ(吸収する)ことなどによって、二つ(まれには三つ以上)の原子核に分裂する現象を原子核分裂といいます。中性子の吸収による核分裂では、1核分裂当たり2億電子ボルト(=200MeV)程度のエネルギーを放出しますが、このとき、2個または3個程度の中性子が放出されます。それらの中性子が次の核分裂を呼び起こすようにして、連鎖的な反応を制御しつつ継続させ、放出されるエネルギーを得る装置が原子炉です。

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地球生命は今から約39億年前、深海で生まれたと言われています。
原始地球の深海には熱水噴出孔という割れ目があり、ここからはメタンや硫化水素・アンモニアなどの元素が噴き出していました。
この元素が高温・高圧な周辺環境のなかで化学反応を起こし、たんぱく質の元となるアミノ酸や遺伝子物質が作られていきました。
このように、深海では様々な原始的生命が誕生したのですが、地上には宇宙からの有害な放射線が降り注いでいたため、生物が陸に上がるには、バンアレン帯と呼ばれる放射線捕捉帯の発生やオゾン層の生成によって地上に降り注ぐ放射線や紫外線が防がれるようになるのを待たなくてはなりませんでした。

参考資料

内閣府 原子力委員会 ホームページ
原子力百科事典ATOMICA