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ナトリウムの抜取り

「もんじゅ」の冷却材として使用しているナトリウム

    高速増殖原型炉もんじゅでは、冷却材としてナトリウム(凝固点:約98℃)を使用しています。

    <冷却材にナトリウムを使用することのメリット>
  • 性質上、熱を伝えやすい。
  • 金属であるが、約98℃で液体となり、約900℃まで沸騰しない。
  • 原子炉内部や燃料体、配管等の素材を腐食しない。
  • 原子炉で発生する中性子のスピードをあまり減速させない。(高速中性子として利用できる)

  • 「もんじゅ」で使用しているナトリウムは、次の図のとおり1次系と2次系に分かれています。
    1次系ナトリウムは、原子炉内等の燃料から出る熱を利用するとともに冷却材として使用しているため放射化しています( ただし、「もんじゅ」は運転期間が短かったため、放射化のレベルは極めて低い)。
    一方、2次系ナトリウムは、原子炉内に直接通らないため放射化していません。

    廃止措置に移った現在は、これらナトリウムの抜取りと搬出に向けた検討等を進めています。

    「もんじゅ」では、全体で約1,665トンのナトリウムが使われていました。このうち約1,588トン(全体の95%)は今ある設備の通常の操作で抜き取りができ、残りの約77トン(全体の5%)も可能な限り抜き取れるように検討を進めています。

2次冷却系ナトリウムの抜取り

  • ナトリウム漏えい・燃焼リスク低減のため、2次系ナトリウムは2018年12月5日までに全て抜き取りました。
  • 2次系ナトリウムの全量は、既設のタンクの容量を少し超えるため、2018年11月16日までに一時保管用タンクの設置を完了し、既設および一時保管用タンクに2次系全てのナトリウムを抜き取りました。

2次系ナトリウムの保有量と既設タンクの保管容量

保有量約840㎥
既設タンク保管容量約800㎥
差分約40㎥
備考
  • 差分を一時保管用タンク(約25m3×2)に貯留
  • ナトリウム漏えい対策工事(2005年)で実績あり
  • ナトリウムの搬出

      「もんじゅ」で使用している1次系及び2次系の搬出可能な全てのナトリウムを2028年度から2031年度にかけて英国に搬出し、水酸化ナトリウムに処理する計画です。
      < 英国搬出に向けた現在までの進捗 >
    • 2021年12月21日 原子力機構と英国事業者間で覚書を締結
    • 2023年4月28日   英国事業者と「もんじゅナトリウムの
                   英国処理に関する枠組み契約」を締結
    • ※全体で約10年にわたる計画に共通する全体工程や
       各事業者の責任と義務などの一般事項を定めた。

    • 2023年7月21日   枠組み契約に基づく最初の個別計画を締結
    • ※約2年にわたり英国内でのナトリウム処理に必要な
       施設・設備の設計や設置に向けた立地場所の選定、
       関連する許認可の対応等を実施する。

      【ナトリウム処理の工程】