令和元年8月9日(金)更新
原子力環境整備促進・資金管理センターとの共同研究「搬送定置・回収技術の実証的検討に関する研究」では、深度350m調査坑道の試験坑道2において、処分坑道横置き定置方式での人工バリアの搬送定置・回収技術の実証試験を実施しています。昨年度、下部狭隘部に充填(平成30年11月22日掲載記事参照)したベントナイトペレットを、今年度7月よりウォータージェット(超高圧水)方式を用いて除去する試験を実施しました。本試験では、写真1に示すような簡易的な振り子式除去装置にウォータージェット用の配管と除去ノズル(放水口)を取り付け(写真2)、模擬PEM* の下部狭隘部の円周に沿って位置調整を行いながら超高圧水を噴射し(写真3)、除去したベントナイトペッレットを吸引により回収しました。
この試験ではウォータージェット方式による作業効率、使用水量、除去前後の坑道面の状態、吸引による切削物の捕集効率などのデータを取得しました。
今後は、平成29年度(平成29年10月27日掲載記事参照)に行いましたエアベアリングの走行試験と同じ手法で、模擬PEMを持ち上げ、搬送定置・回収の試験を行う予定です。
*PEMとは…
鋼製の容器の中に、人工バリアであるオーバーパックや緩衝材を設置し、一体化したものです。(Prefabricated Engineered barrier system Moduleの略)
本試験では、オーバーパックと緩衝材を封入しない模擬PEMを試験坑道2で組み立てました。
写真1 振り子式除去装置設置状況
写真2 振り子式除去装置に取り付けた除去ノズル
写真3 ウォータージェットによる除去試験の状況
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