深地層研究計画の状況

令和5年4月の調査研究の状況

令和5年4月28日(金)更新

幌延国際共同プロジェクト 第1回管理委員会の開催

幌延深地層研究センターでは、国際化に向けた取り組みの推進として、幌延国際共同プロジェクトを実施しています。令和5年2月8日の協定書の発効を受け、署名した各機関は研究を実施するための準備作業を開始しました。
 令和5年4月11~12日に、フランスのパリ郊外(ブローニュ=ビヤンクール)で、本プロジェクトを進めるうえで重要な事項を審議決定する第1回管理委員会が8か国11機関*の参加により対面/オンラインのハイブリッド形式で開催され、各研究タスク**の実施計画が承認されました。今後、同計画に従って、参加機関と連携して研究開発を進めていきます。なお、本管理委員会の開催については、OECD/NEA(経済協力開発機構/原子力機関)のホームページでも紹介されています。

幌延国際共同プロジェクト管理委員会メンバーの集合写真

幌延国際共同プロジェクト管理委員会メンバーの集合写真

*参加した機関は下記の通りです。

  • ・連邦放射性廃棄物機関(BGE、ドイツ)
  • ・英国地質研究所(BGS、イギリス)
  • ・電力中央研究所(CRIEPI、日本)
  • ・オーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO、オーストラリア)
  • ・工業技術研究院(ITRI、台湾)
  • ・日本原子力研究開発機構(JAEA、日本)
  • ・韓国原子力研究所(KAERI、韓国)
  • ・原子力発電環境整備機構(NUMO、日本)
  • ・原子力テクノロジー国営会社(RATEN、ルーマニア)
  • ・原子力環境整備促進・資金管理センター(RWMC、日本)
  • ・国営放射性廃棄物会社(SERAW、ブルガリア)

CSIROとSERAWは管理委員会開催時点で協定書に未署名であったため、オブザーバーとして参加しました。

**具体的には、以下の3つの課題を、タスクA、B、Cとして行います。

タスクA:物質移行試験
亀裂性の多孔質堆積岩における処分場の安全評価に適用可能な、より現実的な三次元物質移行モデルを開発するために、原位置試験を通じて三次元物質移行モデルが試験結果を適切に予測できる能力を評価します。

タスクB:処分技術の実証と体系化
処分場の操業に貢献しうる技術オプションの開発、および好ましい適性を有する岩盤領域に処分孔を配置するための基準の確立を通じて、処分坑道や処分孔を配置するための技術の体系的な統合を実証します。

タスクC:実際の人工バリアシステム解体試験
人工バリア性能確認試験で)既設の人工バリアシステムの解体を通じて、ニアフィールドにおける熱-水理-力学-化学連成プロセスをより詳細に理解し、熱-水理-力学-化学連成解析コードの妥当性確認とその更新を行います。

令和5年4月28日(金)更新

韓国原子力研究所(KAERI)との意見交換会を実施

令和5年4月4日(火)および5日(水)に、幌延深地層研究センター国際交流施設において、韓国原子力研究所(KAERI)との意見交換会を実施しました。KAERIと原子力機構とは、原子力の平和利用に関する研究協力の協定を平成20年に締結し、以降、研究協力を進めています。今回の意見交換会はその一環として実施されました。
 意見交換会では、両研究機関の研究開発の現状や今後の幌延国際共同プロジェクトに関する情報を共有し、両研究機関の研究施設を活用した研究協力のあり方などについて議論しました(写真)。また、4月4日には、地下研究施設の見学も行いました。

KAERIとの意見交換会の様子

写真 KAERIとの意見交換会の様子

これまでにご紹介した調査研究の状況

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