The Radiation Odyssey

STAGE5 放射線の利用

J-PARC

「J-PARC(大強度陽子加速器施設)」とは2008年に日本原子力研究所 (原研) 【現 (独) 日本原子力研究開発機構 (JAEA)】と高エネルギー加速器研究機構 (KEK) が共同で建造した最先端科学研究施設です。J-PARCでは全長330mの直線加速器リニアック、1周350mと一周1600mの円形加速器シンクロトロン2台の計3台の大型陽子加速器を使用して「物質・生命科学実験施設」、「原子核素粒子実験施設」及び「ニュートリノ実験施設」の3つの施設で研究開発が行なわれています。

物質・生命科学実験施設では中性子やミュオンなどを使用して、たんぱく質の構造解析や難病治療薬の研究開発、大容量小型蓄電池の開発や燃料電池などで利用する水素吸蔵合金の研究など、医薬・工業・農業等様々な分野の研究開発が行なわれています。
原子核素粒子実験施設は原子核や素粒子について研究する施設で、宇宙の創生といったスケールの大きなテーマから「物に重さがあるのは、なぜなのか?」というような、原子よりもはるかに小さい世界のテーマまで、幅広く研究しています。
ニュートリノ実験施設では、J-PARCを利用して発生させた大強度ニュートリノビームを、 295km離れた岐阜県飛騨市神岡町の地下1,000mに位置するニュートリノ検出器スーパーカミオカンデ(東京大学宇宙線研究所)に送り出し、ニュートリノの謎を解明する実験を行なっています。
また、今後は放射性廃棄物の短寿命化などを目的とした核変換技術研究も計画されています。

参考資料

■J-PARCホームページ
■高エネルギー研究所 KEK ホームページ

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