第12回 原子力機構報告会
「原子力の未来 ―原子力機構の挑戦―」

総括及び閉会挨拶 (テキスト版)

総括及び閉会挨拶

副理事長の田口でございます。本日は皆様お忙しい中、この第12回の機構報告会にいらしていただいてありがとうございます。また、今退場されましたけれども、パネリストの山根先生それから井川さんを初めとするパネリストの方に、大変感謝を申し上げたいと思ってございます。

今回、―原子力機構の挑戦―という副題で、この報告会させていただきました。我々のマインドというのが、実を言いますとこのプログラムにあらわれているわけでございます。最初は青砥理事からの大洗の事故の報告から始まりました。次の大井川部長の話の中の、これは最初のほうにあって皆さん覚えていらっしゃるかどうかわかりませんが、我々の今直面している一番の課題といいますか、これから挑戦しなければいけないこと、それは研究開発法人としてイノベーション創出に取り組みながら、かつ「老朽化」という言葉が出ましたが、「高経年化」という言葉を私は使わせていただきたいと思いますが、高経年化した施設をきちんとマネジしていかなければいけないということでございます。

その中のイノベーションの中で、次の3人の報告があったわけでございます。1つは、アプリケーションとして非常にスピンオフ、いろんな分野で役に立つ年代測定の話。その前に福島、これは日本としての課題でございますので、実際福島の廃炉を達成するためには、さまざまな技術的なブレークスルー、イノベーションと言っていいと思います。それが必要でございます。それから年代測定につきましては、いろんな分野に役に立つもの。それからアインスタイニウムは、これはサイエンスとしてわくわくするような、そういう研究をやっていかなければいけない。それから最後は、これは原子力のエネルギー利用としてのある意味では保守本流の放射性廃棄物の処理・処分の話でございます。それぞれ、科学技術について、我々がこれから挑戦していきたいというものの代表選手について話していただいたわけでございます。

一方、今回座談会という新しい取り組みをさせていただきましたが、その中で山根先生あるいは井川論説委員のお話から、我々非常に元気をいただきました。まだまだ原子力として、原子力の研究開発法人としてやらなければいけないこと、やれること、これはたくさんあるであろうということだったと思ってございます。

それで、私なりに色はということでございましたので、岡嶋さんに言われてしまったのですが、岡嶋さんとは別の意味で我々今の色は白だと思っています。これから白いキャンバスに我々は色のついた絵を描いていく、これが非常に重要だと思ってございます。

原子力機構も、児玉理事長の体制になって今3年がたったところでございます。その中で、もんじゅは廃炉に向かっていくということになりましたが、御紹介いたしましたようにイノベーション戦略あるいは施設の中長期計画ということで、次の、私はよく中で次の30年に考えようと言っているわけでございますが、次の30年の機構の活動の基礎を今つくる時期だと思ってございます。

そういう意味で、ぜひ我々、真っ白な気持ちでこれから我々が何をやっていくべきか、そういうことを考えて実行していただきたいと思いますので、引き続き皆様の御支援をよろしくお願いいたします。

本日は御来場ありがとうございました。