原子力基本用語集

原子力基本用語集は、原子力や放射線に関する基本的な用語を解説しています。

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非常用電源(ひじょうようでんげん)

簡単に説明

非常用電源とは、非常用の電力供給設備のことです。

詳しく説明

外部電源を使用して稼動する装置や施設で、何らかの原因で電力供給が途絶えた場合に、停止や故障などを回避するために一時的に電力を供給する装置を非常用電源といいます。
小型の装置では蓄電池が使用されますが、大電力が必要な施設では素早く起動できるディーゼル発電機などが用いられます。絶対に停電しては困る場所、例えば、大病院や航空機の管制施設、銀行のオンラインデータセンター(コンピュータセンター)などには、必ず設置されています。
原子力発電所では、何らかの異常により発電所への通常の電力供給が停止した場合に、発電所の保安を確保し、原子炉を安全に停止し、さらに冷却を維持するために非常用電源が極めて重要となります。
福島第一原子力発電所事故後は、これら非常用電源が使用できない場合のバックアップとして、発電機を搭載した電源車を高台に配置するなどの対策がとられています。