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Ver.71 発行 2008.11.21  日本原子力研究開発機構 広報部

日頃は原子力機構メールマガジンを御愛読いただきましてありがとうございます。

今回は、関西光科学研究所を御紹介いたします。

当研究所は平成7年、日本原子力研究所の関西研究所として設置された比較的若い研究所で、レーザーや放射光という光の最先端の科学とそれを利用した技術の研究を行っています。レーザー研究は、関西文化学術研究都市(京都府木津川市)において、放射光科学研究は、播磨科学公園都市(兵庫県佐用町)において進めています。いずれも緑豊かな素晴らしい立地条件にあります。

レーザー研究では、非常に強い光を発生することができる高強度レーザーやX線レーザーの開発を、また放射光科学研究では、理化学研究所と共同で世界最大規模の放射光施設であるSPring-8を建設し、合わせて物質科学分野での利用研究を行ってきました。現在、当研究所の中で「光医療研究連携センター」が、高強度レーザーの使用で発生する粒子線をがん治療に応用して、新しいがん治療法を普及することに貢献することを目的に、多くの皆様と御一緒に医療分野でのイノベーションを目指して「光医療産業バレー」創出のための開発研究を行っています。また、播磨地区では新しい自動車触媒の開発や高性能燃料電池の基礎研究など産業利用を目指した研究も進めています。

このような新しい取り組みを行っている関西光科学研究所ですが、これからも、これまで培った光科学技術を地元産業界や様々な分野に活用していただけるよう努めてまいります。

関西光科学研究所 総務課長 青木 一史

さて、今回の「研究開発現場から」は、次世代原子力システム研究開発部門です。

【研究開発現場から】 次世代原子力システム研究開発部門 研究開発推進室 水田 俊治

高速増殖炉(FBR)サイクル技術は、使用済の核燃料の中から、ウラン、プルトニウム等を回収して再利用することで、エネルギーの長期的な安定供給や放射性廃棄物の低減に貢献できることから、国家基幹技術の一つに選定されています。次世代原子力システム研究開発部門では、FBRサイクル技術の実用化に向けた研究開発として、「高速増殖炉サイクル実用化研究開発」(通称「FaCT(ファクト)プロジェクト」)を進めています。FaCTプロジェクトでは、主として開発を進めていく概念(ナトリウム冷却FBR、先進湿式法再処理および簡素化ペレット法燃料製造の組合せ)を中心に、新たに採り入れる革新的な技術に関する要素技術開発とその成果を統合した設計研究を行っています。

今年度(2008年度)はFaCTプロジェクトを開始して3年目にあたりますが、次期の国の政策や計画が検討される来年度を好機と捉えて、FaCTプロジェクトの着実な進展状況と今後の進め方を国の方針の議論・策定の場に示すことにより、FaCTプロジェクトの継続とステップアップの必要性について認識していただくことを目的として「中間取りまとめ」を行っています。

「中間取りまとめ」は、原子力機構内の専門家はもちろんのこと機構外の専門家からもレビューいただいており、いただいたご意見は、今後のプロジェクトの進め方に適宜反映していきたいと考えています。

なお、「中間取りまとめ」の結果は、来年3月以降にHP等で公開する予定です。

次世代原子力システム研究開発部門のHP → http://www.jaea.go.jp/04/fbr/top.html

【プレス発表】

  1. 平成20年11月10日、日産自動車と原子力機構、世界で初めてエンジン内部の潤滑オイル挙動の高速度可視化技術共同開発を開始−CO2排出量削減に向け、低燃費エンジン開発を加速−
    http://www.jaea.go.jp/02/press2008/p08111001/index.html
  2. 平成20年11月11日、肺の中にあるアスベストの種類を細胞レベルの元素分布画像から特定−アスベスト肺の高感度診断に途−
    http://www.jaea.go.jp/02/press2008/p08111101/index.html
  3. 平成20年11月13日、準商用規模で高性能被覆燃料粒子用被覆材の製造に成功し、照射試験を世界で初めて実施−原子力水素社会の実現に向けた燃料開発の技術が大きく前進−
    http://www.jaea.go.jp/02/press2008/p08111301/index.html
  4. 平成20年11月17日、材料試験炉(JMTR)を用いたモリブデン-99(99Mo)の国産化に向けた検討を開始
    http://www.jaea.go.jp/02/press2008/p08111701/index.html
  5. 平成20年11月18日、インバー効果の100年にわたる謎に迫る−世界最大の負の熱膨張を示す物質で格子歪みを発見−
    http://www.jaea.go.jp/02/press2008/p08111802/index.html
  6. 平成20年11月18日、大強度陽子加速器施設(J-PARC)における中性子の利用促進に係る協力に関する協定の締結について
    http://www.jaea.go.jp/02/press2008/p08111801/index.html

【お知らせ】

  1. 平成20年12月4日、原子力研修センター開講50周年記念シンポジウムー原子力人材育成の将来を考えるーを開催します。
    http://nutec.jaea.go.jp/bbs/images/20081114.pdf
  2. 第3回原子力機構報告会の開催結果について
    http://www.jaea.go.jp/02/news2008/081112/index.html
  3. 原子力専門図書目録情報データベース(OPAC)の提供について
    http://library-documents.jaea.go.jp/opac/r_search.asp

【募集情報】

  1. 平成21年度施設共用利用課題を募集します。
    推薦締め切り:平成20年12月1日(月)
    http://sangaku.jaea.go.jp/3-facility/07-application/apply09-1.html

【採用情報】

  1. 原子力基礎工学研究部門では、研究系職員を募集します。
    書類提出期限:平成20年12月3日(水)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/career/career38.html
  2. 量子ビーム応用研究部門では、研究系職員を募集します。
    書類提出期限:平成20年12月11日(木)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/career/career39.html
  3. 核融合研究開発部門では、任期付研究員を募集します。
    書類提出期限:平成20年12月19日(金)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/employment/employment87.html
  4. 原子力機構では、平成21年度特別研究生を募集します。
    書類提出期限:平成21年1月9日(金)
    http://www.jaea.go.jp/saiyou/internship/internship08.html

【調達情報】

  1. 一般競争(指名競争)参加資格審査申請書の受付について。
    http://www.jaea.go.jp/02/2_6.shtml

■申し込みいただいた皆様に独立行政法人日本原子力研究開発機構の情報を配信しております。

■アドレス変更・配信停止については、以下のホームページをご覧ください。
  http://www.jaea.go.jp/14/14_0.html

【編集・発行】独立行政法人日本原子力研究開発機構 広報部広報課
  http://www.jaea.go.jp/

【お問い合わせ】お問い合わせフォームより → http://www.jaea.go.jp/13/13_1form.shtml
  原子力機構ホームページ、メルマガへのご意見、ご質問、お問い合わせなど皆様の声をお寄せください。

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