原子力機構メールマガジンをご愛読頂きありがとうございます。
今回は、那珂核融合研究所からご挨拶させていただきます。
那珂核融合研究所は、茨城県の中央よりやや北部、那珂台地の中央に位置する那珂市に在ります。1985年に設立された、総合的な核融合研究開発を推進する世界でも有数の研究所です。当研究所には年間約2千人の見学者に来所いただいていますが、中学生から大学生まで学校関係の見学者の占める割合が高いというのが特徴のひとつです。先日も、職場体験学習のため、地元・那珂市の中学校の生徒の皆様にお越しいただきました。最近、「若者の科学離れ」という言葉をよく耳にしますが、研究所に来所される学生が興味深く見学している状況を見る限り、安堵する気にもなります。この夏休みには、サマー・サイエンスキャンプ参加の高校生の方々を始め多くの学生の皆様に御見学いただく予定です。
当研究所のトピックスとして、核融合研究の主力装置のひとつ「臨界プラズマ試験装置(JT-60)」が、今月末で23年の研究の歴史に一旦幕を下ろし、高性能な装置の改修に向けた作業を本格化させ、約7年間の改修の後はJT-60SAとして生まれ変わることとなっています。
引き続き、皆様の御理解と御支援を賜りますようよろしくお願いいたします。
那珂核融合研究所 総務課 横山 忠
今回の「研究開発現場から」は、原子力研修センターです。
独立行政法人日本原子力研究開発機構法には「原子力に関する研究者及び技術者を養成し、及びその資質の向上を図る」と定められています。そのため、原子力機構全体で原子力界の人材育成を行っていますが、そのトータル窓口を行っているのが、原子力研修センターです。
原子力研修センターでは、国内原子力人材の育成(国内研修)、国際原子力人材の育成(国際研修)、大学との連携協力の3つを主軸に原子力分野の人材育成を行っています。
国内研修では、原子力エネルギー、ラジオアイソトープ・放射線に関する技術者の養成のための研修、規制行政ニーズに対応した研修、国家試験受験対策のための研修、職員向けの内部研修等を行っています。平成19年度の受講生数は原子力機構外の受講生が427人、原子力機構内が722人、合計1,149人で、これまでの累計は約10万人です。外部向け研修の卒業生には産業界や学会のトップの方々もいます。
国際研修では、アジアにおける原子力技術の利用に貢献するため、文部科学省からの受託事業として、指導教官研修、講師海外派遣研修等を実施しています。また、アジア原子力協力フォーラムにおける人材養成プロジェクトに協力しています。さらに、国際原子力機関との協力により、保障措置に関する研修やアジア原子力安全ネットワーク協力も実施しています。
大学との連携協力では、東京大学大学院原子力専攻(専門職大学院)および原子力国際専攻への客員教員や講師の派遣、施設を利用した実習や実験等の協力をしています。また、連携大学院制度に基づき、全国14大学の大学院とまた1大学(学部学生対象)と客員教員の派遣、施設や研究室への学生受け入れを実施しています。大学連携ネットワークでは、3つの大学と原子力機構を結ぶ双方向遠隔講義と実習を平成19年度より開始し、20年度からは更に2つの大学が加わりました。平成19年度から開始された文部科学省、経済産業省による原子力人材育成プログラムでは採択された大学、高専の半数近くに対し、実習、講師派遣などの協力を行っています。
研修のお問い合わせ等は以下のホームページをご覧ください。
原子力研修センターHP → http://nutec.jaea.go.jp/
■申し込みいただいた皆様に独立行政法人日本原子力研究開発機構の情報を配信しております。
■アドレス変更・配信停止については、以下のホームページをご覧ください。
http://www.jaea.go.jp/14/14_0.html
【編集・発行】独立行政法人日本原子力研究開発機構 広報部広報課
http://www.jaea.go.jp/
【お問い合わせ】お問い合わせフォームより → http://www.jaea.go.jp/13/13_1form.shtml
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