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ここアメリカでは、7月4日の独立記念日には、全米各地で、独立記念日を記念した花火大会が開催されます。当事務所の在るワシントンの花火大会も有名ですが、今年は、東海村‐アイダホ・フォールズ市姉妹都市友好使節団の活動をお手伝いするために訪問した同市の花火大会を堪能しました。東海村とアイダホ・フォールズ市は、原子力が取り持つ縁で、姉妹都市交流活動を1981年から行っています。今年は、村上東海村長以下14名の訪問団が、同市を訪問され、友好関係を深めました。日本とアメリカの友好関係、協力関係を構築するための活動には色々なものがありますが、東海村使節団の活動は市民レベルの活動としてたいへん素晴らしいものでした。当事務所も、原子力平和利用を通じて、日本とアメリカの国際協力の橋渡しができるように今後も努力を続けたいと思っております。
国際部ワシントン事務所長 大越 実
今回の「研究開発現場から」は、システム計算科学センターです。
原子力のような巨大技術においては、計算科学研究が重要な役割を担っています。
原子力では予算や環境等の制約により実験が困難な場合も多く、計算機によるシミュレーションは従来から重要な研究手段でした。特に昨今の計算科学の進展により、計算機を用いた研究は、単なる確認・検証の手段を超え、金属中の不純物による脆化機構の発見といった新たな理論構築の先導を務めたり、核融合の実験に見られるように計算結果から実験方法を検討したりというように、「理論」「実験」に次いで第3の研究開発手法として広く認知されるに至っています。
このような計算科学に対する期待に応えるため、システム計算科学センターでは「原子力分野における計算科学研究を先導し原子力機構内外との連携研究を推進するための計算科学基盤技術研究開発」「高精度な現象予測を行うための先端的シミュレーション技術研究開発」「原子力機構内における情報セキュリティの確保による活発な研究支援を行うための運用・保守」を三位一体で推進しています。研究開発の成果や、確立した技術をもとに原子力機構内外における理論と実験研究との連携を強化し、原子力研究の各分野の高度化・効率化に努めています。
現在、計算科学分野における国内の研究開発を牽引し、革新的な原子力研究を進めるため原子力研究開発において重要課題である耐震強度、人体への放射線の影響、ナノデバイス開発などをターゲットにした研究を進めています。また、先端的シミュレーション技術研究開発では、原子炉材料を原子レベルからシミュレーションし、その強度を解析できるまでに至っています。
私たちは計算科学が原子力研究のあり方を大きく変えうると確信しており、その実現に向け今後も研究を一層加速させていきます。
システム計算科学センターHP → http://www2.tokai-sc.jaea.go.jp/ccse/ja/index.html
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