第8章 「ふげん」における運転・保守技術の高度化

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図8.5.10 定検時の事象区分ごとの炉心損傷頻度


図8.5.11 感度解析結果

度が高くなるためである。
感度解析結果
 工程の変更による炉心損傷頻度への影響について感度解析を行った。
 感度解析結果を図8.5.11に示す。図は、標準工程を基に算出した炉心損傷頻度平均値を1とした場合の相対値で示している。
 過去の定期検査を参考にして炉心損傷頻度に影響があると考えられる以下の5つの工程の変更を、工程の変更による感度解析項目として摘出した。
蒸気ドラム点検時水位期間短縮
 再循環ポンプ点検は、点検ループ側の蒸気ドラム内の水を抜いて作業を行う。蒸気ドラム水位を下げる期間を変更すると、起因事象の発生頻度も変化する。そこで、過去の定検実績に基づき、蒸気ドラム
点検時水位期間を短縮した場合の感度解析を実施する。
蒸気ドラム水抜き早期開始
 標準工程よりも早い時期に再循環ポンプ点検を行った場合は、炉心崩壊熱が高いため、炉心露出までの時間が、標準工程時の評価よりも短くなる。そのため、運転員の認知時間が少なくなる。そこで、過去の定検実績に基づき、蒸気ドラム水抜き操作を早期に開始した場合の感度解析を実施する。
変圧器点検早期開始
 標準工程においては、再循環ポンプ点検時に変圧器点検を行っている。再循環ポンプ点検時は、炉心水位が低下しているため、変圧器点検に伴う電源喪失に至ると、崩壊熱除去系の復旧等を行う運転員の操作の余裕時間や運転員の認知時間が短くなる。そ


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