第8章 「ふげん」における運転・保守技術の高度化![]() |
第 8 章 |
行状況及び工事の重要度・緊急度等により見直しを実施するなど柔軟な対応ができるようになっている。
( ![]() 契約請求件名ごとに予定件名番号、件名、担当者及び予定金額等をCRT画面より入力する。請求時に、予定件名番号に対応させて予定金額と契約金額の差引を行い、予定件名ごとの執行状況及び予算残高の管理等を実施している。また、工事管理は、工事着手日、工事完了日、検収日等の管理及び工事日報、提出資料等の提出状況を管理し、各工事の実施状況が管理できる。 ( ![]() 本機能は、予定件名データと実績件名データを検索することができる。両者とも、システムに入力されている全項目から検索条件を指定し、多年度のすべてのデータより任意なデータの抽出を行う機能である。表示は、CRT画面からの指示により、画面またはプリンターに出力される。 ( ![]() 本機能は、オンラインにて作成されたマスタファイルから以下の帳票をプリンターに出力し、データの確認及び契約請求の添付資料の作成を行う。各帳票は、CRT画面よりパラメータの指定により出力条件が指定できる。 ・予定件名一覧表 ・予定工事進捗状況管理表 ・年度保修経費予測表等 ![]() 本システムは、MMS全般のオンライン化の先駆けとして開発を実施したシステムであった。本システムの開発及び順調な運用により、他のシステムのオンライン化を進めるパイロット的なシステムでもあった。このため、本システムは、約1年間で、開発・運用を開始したが、当初の目的であった保修予算管理業務の合理化・精度向上、工事発注等の事務処理の簡素化等に大いに役立ってきた。特に「ふげん」の運転開始(1979年3月〜)からのデータを入力し、予算及び工事実績を一元管理できるようにしたことにより、保修経費の予測・評価、各工事ごとの保修経費見積及び過去の工事実績の照会等が容易に可能となり有益であった。また、年度ごとの予算管理業務においても過去の実績データ等により、詳細な計画・運用が可能となり、工事の発注・進捗状況についても容易に管理ができるようになった。本システムは、今後とも運用を継続し、保修工事及び |
予算に関するデータの蓄積を図るとともに、グラフ化及び他システムとのリンクの強化等のシステム改良を行い、より利用しやすいシステムとしていく予定である。 (3)定検工事積算管理システム ![]() 「ふげん」は、原子炉等規制法等の法律により、毎年各設備の定期検査が義務付けられている。毎年の各設備の点検工事は、長期計画に基づいてメーカー5社〔(株)日立製作所、(株)東芝、三菱重工業(株)、富士電機(株)、住友重機械工業(株)〕等に発注して実施してきた。このため、毎回、長期計画及び過去の点検実績等に基づき、各設備の点検項目を定めて工事積算を行っているが、点検項目が多いため、積算作業に多大な労力及び期間を要している。一方において、各設備の定期検査作業は、定型化され、積算手法も定められていることから、積算業務の計算機化が可能であるとして、その実現が望まれていた。 本システムは、1985年度に、上記目的に沿って定期検査工事を主体とした工事積算を迅速かつ正確に行うため開発・準備し、1986年度の第6回定期検査の工事積算より利用を開始し、良好な運用を行っている。 現在、本システムは、C/Sシステムに移行され、各自のパソコンから利用可能なシステムとなっている。 ![]() 本システムは、保守管理システム内の1システムとして、主に定期検査工事を主体とした工事積算(人工及び費用)を行うシステムであり、以下の機能を有している。図8.4.5にシステム機能構成を示す。 ( ![]() 本機能は、システムに登録されている過去の積算実績を年度、系統番号、発注先等の指定によりCRT画面で照会・確認でき、更に不要な作業コードの削除を行うことができる。 ( ![]()
図8.4.5 定検工事積算管理システム機能構成 |
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