第8章 「ふげん」における運転・保守技術の高度化

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図8.4.3 保守管理システム計算機構成図

の整備等による計算機利用環境の変化で、平成12(2000)年から、よりコスト・パフォーマンスの高いクライアント・サーバーシステム(C/Sシステム)に移行し現在に至っている。
 現在、保守管理システムを運用している計算機システムの構成を図8.4.3に示す。
 保守管理システムの開発言語としては、VisualBasic, PL/SQL,Visual C++等を使用し、データベース・システムとしてOracle、図面情報はICAD等を使用して運用している。
(2)保修工事予算管理システム
システムの概要
 毎年、定期検査をはじめとして多くの設備点検、改造工事及び取替部品購入等を発電所設備の維持管理として行っており、その件数は年間約1,000件に及んでいる。また、費用についても年間予算の約半分を使用するなど予算上も大きな割合を占めている。このため、保修予算管理業務の精度向上・合理化、工事発注等の事務処理の簡素化、及び年々増加する保修経費(設備維持管理費)の分析・評価等を図るため、計算機処理システムの開発・導入を実施した。「保修工事予算管理システム」は、保守管理システム(MMS)内の1システムとして、保修予算管理及び工事の発注・契約・検収状況等データの蓄積・管理を行い、その結果、長期的な保修経費の評価及び予測に有益なデータを提供することが可能となった。
 本システムは、1985年度に開発し、1986年度より運用を開始した、最初のオンラインシステムである。また、データは、「ふげん」の運転開始した昭和54(1979)年までのデータに遡って入力・蓄積している。
 なお、現在はC/Sシステムに移行して運用している。
システムの機能
 本システムは、予算管理及び工事の発注・契約・検収状況等データの蓄積・管理を行う以下の機能を有している。図8.4.4にシステム機能構成を示す。
)予算配賦金額及び予定計画件名入力機能
 本システムは、年度当初に、配賦予算金額を科目別に入力するとともに、年度の保修・作業計画に基づき予定件名(件名、金額、担当者等)の入力を行う。このデータにより年間の予算管理が実施され、予算執行時に予定件名がなければ執行できない。なお、予定件名は、ランク分けされており、予算の執



図8.4.4 保修工事予算管理システム機能構成



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