第8章 「ふげん」における運転・保守技術の高度化

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図8.4.1 保守管理システムの運用概要

備・機器に使用する予備品等の在庫管理を行うものである。本システムは、予備品等の発注、受入、払出、戻入及び予備品仕様の登録等をオンライン端末との会話処理により行い、その他必要な処理及び伝票の発行を行う。また、その検索機能は、予備品等の仕様、在庫状況及び受入・払出状況の確認を行うことができる。
)「定検工程管理支援システム」は、毎年実施が義務付けられている「ふげん」の設備・機器の定期検査の工程計画及び管理を行うシステムである。本システムは、基本データとして「ふげん」の定期検査作業分析による標準作業工程及び過去の定期検査実績を整理・標準化して作成した。さらに、各点検項目ごとの標準作業工程データベース並びに設備保守及び工程管理に関する専門的な知識をAI化した知識データベースを有している。これらのデータベースを利用し、毎年異なった組合せにより実施される定期検査を最適な工程で計画及び管理するシステムである。本システムは、「ふげん」の第7回定期検
査の計画時(1987年12月)より運用し、定期検査工程短縮化の検討及び工程管理業務の省力化、高度化等に有効であった。しかし、本システムは、AI部分(知識データベース)の維持、更新に多大な労力と費用等を要するため、現在は、パソコンによる工程管理システムに移行している。
)「設備台帳管理システム」は、「ふげん」の設備・機器の最新仕様等を管理するものである。本システムは、「ふげん」の全設備(約5万点)の仕様等を管理し、設備・機器の増設や更新が発生した場合にオンライン端末によりデータの追加・修正を行う。また、設備台帳データは、保守管理システム全体の機器管理番号(TAG-No.)確認等に使用されるなど各システムの基本データとなっている。さらに設備台帳データには、設備の信頼性評価や点検周期の検査等に必要な故障率、故障回数、MTBF(Mean Time Between Failures)、 MTTR(Mean Time To Repair) 等のデータ及び過去の故障・作業履歴データがほかのシステムから入力され、検索機能により


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