第8章 「ふげん」における運転・保守技術の高度化

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表8.2.2 設備及び作業管理によるトリチウムの管理



拡散防止、防護具の着用による取り込み防止等を行うとともに、冷却凝縮法によるトリチウム採取・液体シンチレーション計測器測定(検出限界約10-5Bq/cm3)及び電離箱を用いたトリチウムモニタによる連続測定(検出限界約4×10-3Bq/cm3)を行い、作業環境のトリチウム濃度を把握している。また、作業終了後、作業者の作業内容に応じてトリチウムの体内取り込み量を把握し、作業管理状況の確認を行っている。設備面及び作業管理面でのトリチウムに対する内部被ばく管理の概要
を表8.2.2、トリチウム取扱い作業(重水系機器の分解点検等)の例を図8.2.9に示す。
内部被ばくの測定
 トリチウムは、低エネルギーのβ線のみを放出する核種であるため、体内に取り込まれた場合、ホールボディ測定器による内部被ばくの測定が不可能である。一方、トリチウムは、呼吸及び皮膚を通してトリチウム水(HTO)の化学形態で体内に取り込まれ、摂取後2〜4時間程度で体液中に均一化されるという性質がある。したがって、この性質を利用し、

図8.2.9 トリチウム取扱い作業の例


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